弥生は、パウロの正体が情報屋の乾であると見抜き、「一緒に盗みませんか、政治の金」と協力を持ちかける。乾も「政治を盗む、だったら面白いかもな」と応じ、弥生と雅の選挙戦を支えることになった。乾が狙いを定めたのは、小早川家の地盤である千羽2区。一票の格差を是正するため、次の衆院選では同区が分割され、新たに千羽17区ができた。父・士郎が2区から出馬する一方、17区では雅の兄・颯が立候補することになっていた。乾は雅を17区から出馬させ、兄の議席を奪う計画を立てる。
家族に内緒で立候補の届け出に向かった弥生と雅は、同じく手続きに来ていた颯と夏目に遭遇。経理局長を務める夏目は、官房機密費にも近い。雅との関係を尋ねる夏目に、弥生は「もしかして、私に興味あります?」と切り返し、夏目も「ありますね」と答えた。
雅の出馬を知った士郎は家族会議を開き、「利用されるな。利用する人間になりなさい」と諭すが、雅は、かつてゲーム制作者を夢見ていた颯こそ、父に利用されているのではないかと反論。「私が政治家になったら、世襲を止める。選挙制度を改革する」と宣言する。
その頃、内閣官房長官室では、本棚の裏に隠された金庫から1億円の官房機密費が運び出されていた。札束は白い封筒に小分けされ、士郎の秘書・木内賢明(古舘寛治)から「季節のあいさつ」として関係者に配られていく。選挙には、供託金300万円を含め、約2000万円もの費用がかかる。潤沢な資金を背景に選挙を有利に進める与党に対し、弥生と雅は厳しい戦いに挑もうとしていた。
「ポリティカルパン」とは?
連続ドラマ「MIU404」や映画「ラストマイル」などで知られている野木亜紀子氏が脚本を手がける「怪盗エンターテインメント」。架空の国「ニッポニア」を舞台に、主人公の“女ルパン”こと如月弥生が政界に潜入し、不透明な政治の金を盗み出していく姿を描く。石原と野木氏がタッグを組むのは「アンナチュラル」以来、約8年ぶりとなる。

