空が真っ黒、カワウの恐怖 漁業被害にフン害…共生の道は?

 佐野会長は「大変な労力だし、ここまでやっている組合は他にない。それくらいしないと追い払えない」と苦々しく話す。

半世紀前に絶滅危機も

 環境省などによると、カワウはペリカンの仲間で、体長約80センチ、体重1・5~2・5キロの水鳥。岐阜県の長良川などで行われる「鵜飼漁」で使われるウミウとは別の種類だ。水に潜ってアユやウグイなど魚種を問わずに捕らえ、1日に300~500グラムを食べる。

 高い移動能力を誇り、日常的な行動範囲は直径数十~50キロ。調査では、霞ケ浦(茨城県)から浜名湖(静岡県)の間を3日で往復したケースもあったという。

 昭和30~40年代には環境汚染や干潟の埋め立てなどで激減し、46年には全国で3千羽まで減少して絶滅の恐れもあった。しかし、環境改善や河川改修で魚が隠れる場所が少なくなったこともあり、平成に入るころから急激に増加。現在は約10万羽が生息しているとされる。

 増加に合わせて漁業被害も深刻化した。全国内水面漁連の平成20年の試算では、推定被害額は103億円。滋賀県の場合、28年度のアユなどの漁獲量が1千トンだったのに対し、カワウの捕食量は494トン。ピークの20年度は漁獲量1800トンを上回る2771トンが食べられた。

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