CPECを通じた蜜月の象徴とも言えるのが、南東部カラチにある建国の父ジンナーの廟だ。ジンナーの棺の上には豪華なシャンデリアがぶら下がるが、これは中国から2016年12月に贈られたものだ。地元記者によると、このシャンデリアは賛否両論だという。ジンナーはいまだ国内で尊敬を集めており、国の象徴の上に中国の贈り物があることに「今の両国関係を象徴する」と反発する意見があるという。
「電力供給などでパキスタンの安定化に資するといえばそうだが、(中国の手法は)野心が透けてみえる。そのあたりが信用し切れないところだ」とこの地元記者は話す。
「永遠のライバル」と親しい日本に複雑な感情
ただ、すべての国との関係においてパキスタンの意識下にあるのは、不倶戴天の敵といえる隣国インドだ。英国からの独立以来犬猿の仲が続き、過去3度の印パ戦争を経験。競うように核開発を展開し、今も東部カシミール地方の領有権をめぐって衝突が続く。
現在、安倍晋三首相とインドのモディ首相の個人的な絆の強さもあり、日印関係は過去最良とも指摘されるが、パキスタン人には複雑なようだ。
ジャンジュア担当補佐官も「なぜパキスタンで中国人が増えたか、それは日本人がインドに向かっていってしまったからだ」と説明する。パキスタンとしては対インドという戦略上、中国と接近せざるを得ないという主張だ。