大正5年9月。リョウが、初めて会ったときに珠が着ていた着物を信玄袋に仕立て直して手渡した。珠はこれまでの日々を振り返り、リョウへの感謝を伝える。リョウも「これからは、正真正銘、珠さまの人生じゃけえね。胸張って生きるんよ」とエールを送る。リョウに勇気づけられた珠は、ひとり東京へ向かった。
朝ドラ「ブラッサム」第20回(10月23日放送)振り返り【ネタバレあり】
第20回では、東京で新生活を始めた珠が、保の思いに触れるとともに、文学との新たな出会いを果たす。故郷での苦しい経験を経て、珠が再び小説の世界に心を動かされる。
【以下、ネタバレ】
岩国から約30時。間東京に着いた珠は、人混みの中で「もう、小そうならんでええんじゃ…」とつぶやく。メモを頼りに、本郷にある下宿屋「三好」を探す途中、千鳥足で歩く大工姿の男(赤堀雅秋)に絡まれそうになりながらも、なんとか三好を見つけ、玄関に飛び込んだ。「ごめんください! 今日からお世話になる者です!」と声を張る珠に、中から「うるさいねえ、聞こえてますよ」と返事がある。出てきたのは、大家の娘・三好マキ(中村優子)。珠は、マキに連れられて保の部屋に通された。マキは、珠が保の妹だと聞かされていたようで、どこか様子のおかしい珠を不審に思いながら階下へ降りていった。
無事に下宿先に着き、安堵した珠はそのまま眠ってしまう。目を覚ますと、保がいた。「ようこそ、珠さん」。三好は学生向けの下宿で、他人同士の男女が同じ部屋に住むことは禁じられていた。そのため、珠は保の妹ということになっていた。
夕食の時間になり、1階の居間に下りていくと、先ほど絡まれそうになった酔っ払いがいた。「あたしの親父。大家の三好辰五郎。また怠けて飲んでたんだろ」。辰五郎は大工の棟梁だという。保は辰五郎の晩酌に付き合った。
その晩、保は珠に本当の気持ちを打ち明けた。照子から、珠が京都に行って保の世話をするという話を断ったと聞き、「残念じゃった」と振り返る。そして、「ワシ…ほんまはずっと、珠さんのこと思うちょった」と告白した。「けど…ウチ、まだ保さんのこと…」と戸惑う珠に、保は「まだ兄さまのままでええ。ただ、いつか岩国での辛いことが忘れられたら、そんときはこっち向いてほしい」と伝えた。
