ヘリコプター整備の任務にあたってきた約22年間。現場で培った経験と鋭い観察力で早期に不具合を見つけ、危険を未然に防いだのは一度や二度ではない。
大阪府東大阪市出身。陸上自衛隊のヘリのパイロットだった父の影響もあり、平成12年に入隊した。現在は陸自霞目(かすみのめ)駐屯地(仙台市)にある東北方面ヘリコプター隊第1飛行隊で、整備班に所属。指導陸曹として後輩の指導、育成にも力を注ぐ。「整備において、なぜ間違ったのか、自分で気付けるように指導すること」を心がけている。
ヘリの整備で航空安全を下支えする以外に、駐屯地カウンセラーとして、隊員の悩みや相談ごとに対応し、メンタルヘルスをサポートする役割も担う。
23年の東日本大震災では整備班としてヘリに搭乗し、孤立した被災者の救助にあたったが、発災から約2週間後に突然、食欲がなくなり、体重が23キロも減った。「救助したいという気持ちが強くなり過ぎ、自分を追い詰めてしまった」と振り返る。この経験からカウンセリングに関心を持つようになった。「相談者が笑顔で話せるようになると、手助けできた気持ちになる」と話す。
「安全は自らつかもうとする人にしかつかめない」が信条。整備に関しては「プロフェッショナルとして尊敬する先輩の教えを後輩に伝え、プロの意識と技量を持った隊員を育てていきたい」と使命感をにじませる。(石崎慶一、写真も)=随時掲載
