阪神春季キャンプ(13日、沖縄・宜野座)愛の258本ノック! 阪神・大山悠輔内野手(27)が13日、「愛の無事着」と題されたデスノックを受けた。ノッカーを務めた矢野燿大監督(53)は泥だらけで白球を追う姿に、ゴールデングラブ(GG)賞の獲得を指令。虎のホットコーナーを守り抜く。栄冠をつかみ、もらった愛に応えてみせる!
数えきれない〝愛〟がグラウンドを飛び交う。大山は転んでは立ち上がり、白球を追い続けた。その姿に、ノックバットを持った矢野監督から叱咤激励が飛んでくる。「ゴールデングラブ(賞)、取れよー!」。ユニホームを泥だらけにして〝主演〟を務めた男は歯を食いしばった。
「しっかり1年間戦った結果、そういう結果になってくれればいいと思います」
大山と矢野監督の〝ドラマ〟に宜野座にかかった厚い雲も雨をとどめた。午後の個別練習。昨年のキャンプから取り入れられたデスノックは、大人気の韓国ドラマ「愛の不時着」をもじった「愛の無事着」に名前を変えて、敢行された。
その先陣を切った大山は佐藤輝とともに三塁のポジションへ。ノッカーは矢野監督。三塁の定位置を争う後輩は、あまりの過酷さに途中で指揮官からタオルを投げ込まれて、別のメニューへ-。
始まったマンツーマン特訓。矢野監督から「ゴールデングラブ賞」という声が飛んだ。指揮官は「一生の宝物になるし、それを取れるような1年間を過ごしてもらいたい」と背中を押した。