ワシントン・ポストや軍事専門誌などによれば、この極限状況下で、CIAは高度な情報戦を仕掛けたという。大佐が別のエリアに移動したという偽情報を流して敵をかく乱し、イラン軍の捜索網にわずかな「空白」を作り出したのだ。その隙を突き、SEAL Team Sixを含む特殊部隊が地上へ降下。激しい銃撃戦の末、大佐を敵の手から奪還した。
この援護にあたっていたA-10攻撃機1機が被弾・墜落するなど、米側も大きな代償を払ったが、最終的に「全乗員の奪還」という奇跡的な結末を迎えた。
英雄譚による「支持率回復」への期待
これほどまでの成功を、自己演出に長けたトランプ氏が政治的に活用しないはずがない。 最近の米国内では、長引く中東情勢への懸念や物価高から、トランプ氏の支持率には停滞感が見え始めていた。今回の投稿にある「AMAZING show(素晴らしいショー)」という言葉選びからは、この救出劇を「強いリーダー」としてのイメージを再構築しようとしているのか。
しかし、最新鋭機を失い、一歩間違えば全面衝突に発展しかねなかった「危うい勝利」を、米国民がどう評価するのか。映画のような喝采が続くのか、それとも慎重な視線が注がれるのか。日本の今後にも大きな影響を及ぼすだけに、目が離せない。
(zakⅡ編集部 霞蓮刃)