エネルギーと生活を直撃する「遠い国の出来事」
「遠い中東の出来事」と切り捨てるわけにはいかない。日本が輸入する原油の約9割は中東に依存している。ホルムズ海峡が封鎖されれば、ガソリン代の高騰どころか、物流が止まり、食料品から電気代まであらゆる生活コストが跳ね上がる。
トランプ氏はイラン市民に「政府を掌握せよ」と体制転換を促しているが、革命防衛隊の残党や親イラン勢力による「報復」の行方は予断を許さない。ハメネイ師という絶対的な重石を失ったことで、中東全域が統制不能なカオスに陥るリスクもあるのだ。
犠牲となる一般市民と「正義」の矛盾
トランプ氏は今回の作戦を「正義」と呼んだ。しかし、現地の報道では子どもを含む多くの一般市民が犠牲になったとも伝えられている。軍事目標の破壊という名目の裏で、罪のない命が失われる現実に、国際社会の視線は厳しい。
「正義」の名の下に行われる爆撃が、新たな憎しみの連鎖を生むのではないか。報復の連鎖が始まれば、それは日本を含む世界経済への「致命傷」になりかねない。