女優の高畑充希がヒロイン小橋常子を演じたNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の第70回が13日、総合で再放送される。常子の企画が検閲にかかり、甲東出版社長の谷誠治(山口智充)が逮捕されてしまう。
「とと姉ちゃん」第12週「常子、花山伊佐次と出会う」振り返り(ネタバレ)
昭和16(1941)年、甲東出版に就職し、社長兼編集長の谷や五反田から雑誌作りを学んだ常子は、男女の別なく自分の意見を出すべきだという谷の方針に感銘を受けた。
長引く戦争で不況が続くなか、常子の祖母、青柳滝子(大地真央)が営む老舗材木問屋「青柳商店」は大幅に規模を縮小。滝子は心労がたたって寝込む日が続いていた。常子の妹で大学で文学を学んだ鞠子(相楽樹)も卒業後、工場で働きながら文章を書き続けることになった。不穏な世情に不安が募る常子だったが、青柳の番頭、隈井栄太郎(片岡鶴太郎)が木っ端で玩具を作って近所の子供たちを喜ばせているのを見て、雑誌で「笑い」を届けることを思いつく。会議で提案すると、満場一致でユーモア特集が採用された。
後日、常子は五反田の大学時代の先輩で、内務省で宣伝部長をしている花山伊佐次(唐沢寿明)から特集用の挿絵をもらってくるよう頼まれた。気難しい人物と聞かされていた常子が緊張しながら花山の職場を訪ねると、彼は机に「臨戦態勢確立」「使って育てる代用品」「進め一億火の玉だ」など、政府が国民に掲げる戦時スローガンの候補を並べ、眉間にしわを寄せながら思案していた。恐る恐る話しかける常子を花山は「帰れ、邪魔するな」と一喝。目も合わせず、さらに食い下がる常子を「三度も言わせるなー!」と怒鳴りつけた。
憤慨して立ち去ろうとする常子を、花山は呼び止め、有能な編集者とは、どんな手を使ってでも原稿や挿絵を手に入れるものだと説教した。戸惑いながらも常子は賭けをしませんかと提案。興味を示す花山に、1時間以内に花山が挿絵を描くかどうかを賭け、自分は「描かない方」に賭けた。結果、どちらに転んでも描かざるを得ない状況に追い込まれた花山は、観念して絵筆を取り、小説の主人公から着想を得た赤い屋根の家を描き上げた。常子は、小説の世界がそのまま絵になったようと感激し、礼を述べて退室しようとするが、靴のかかとが壊れてしまう。咄嗟に両方の靴を脱ぎ、裸足のまま笑顔で去っていく常子の後ろ姿を、花山は少し呆れながらも優しい眼差しで見送った。
