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EU懐疑派が伸長、2大会派が過半数割れ 欧州議会選

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26日、パリで演説するフランスの極右政党、国民連合のマリーヌ・ルペン党首(AP) 1/2枚  【ベルリン=宮下日出男】23~26日に実施された欧州連合(EU)の欧州議会(定数751)選挙は26日夜、開票結果の集計作業が行われた。中間推計によると、議会運営を主導してきた中道右派・左派の2大会派の合計議席が過半数を割る一方、EUに懐疑的な右派ポピュリズム(大衆迎合主義)政党が伸長。フランスでは極右政党が、英国ではEUの早期離脱を目指す新党がそれぞれ第1党になる見通しだ。

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 議会で事実上「連立」を組む2大会派の過半数割れは1979年の直接選挙導入後初めて。選挙は移民政策を含むEU統合の推進の是非が争点で、今後のEUの行方に影響すると注目されたが、存在感を増したEU懐疑派がその取り組みを揺さぶる可能性がある。

 中間推計によると、中道右派「欧州人民党」(EPP)は178議席で最大会派を維持したが、改選前から39議席の減少。第2会派を保った中道左派「社会民主進歩同盟」(S&D)は152議席で34議席を失った。ただ、議席を増加させた他2会派と合わせれば、統合を支持する親EU派は多数派を維持している。

 EU懐疑派では右派ポピュリズム勢力の代表格、イタリアのサルビーニ内相率いる政党「同盟」などでつくる会派は18議席増えて55議席。ドイツの右派「ドイツのための選択肢」(AfD)などが属する会派も53議席と12議席増加した。これらの勢力は各国の主権を重視し、EUの統合に批判的な立場をとっている。

 国別ではフランスで極右「国民連合」が23・5%を得票して首位となり、EU統合の旗振り役であるマクロン大統領の政党「共和国前進」(得票率22・5%)を下す見通し。イタリアでは同盟が得票率29%で第1党に躍進する。

 ドイツではメルケル首相の連立政権を担う中道右派・左派の2大政党がともに大きく得票を減少。BBC放送によると、英国では早期離脱を公約に掲げる新党の英離脱党が約3割を得票し、圧倒的な差をつけて首位に躍り出る勢いだ。

 欧州議会はEUの主要機関の一つで、加盟国でつくる閣僚理事会とともにEUの立法を担う。議員の任期は5年。EUの予算や人事にも影響力を持っている。

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  • 欧州議会選の結果に一喜一憂する右派「ドイツのための選択肢」(AfD)のイェルク・モイテン党首=26日、ベルリン(ロイター)

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