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【サッカーコラム】4季目の宮本監督、G大阪伝統「攻撃的」への挑戦

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サンケイスポーツ

18日、キックオフイベントに臨むG大阪・宮本監督(C)GAMBA OSAKA 1/1枚  【No Ball、No Life】G大阪が18日に今季の始動日を迎えた。決勝で敗れた元日の天皇杯から3週間弱。短いオフになったが、宮本恒靖監督(43)は「コンディションを考慮して練習してくれていたとわかった」と期待感を口にする。4季目を迎える宮本ガンバの現在地と到達点を、よくG大阪の“伝統”としても語られる「攻撃的」という言葉から探る。

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 宮本監督は、この言葉が表すアグレッシブさを守備面の強化に活用したことを、昨季の天皇杯決勝前に口にしている。

 「いつも伝えているのは、守備って守るって書きますけど『攻撃的な守備をしよう』と。守ることはネガティブなことではない。ボールを奪うことに対する周りからの声掛けや奪うことの楽しさが、選手に浸透しているかなと感じます」

 クラブの「攻撃的」なイメージを指導でうまく転換し、個人の強みを生かしたハイプレスに落とし込んだ。そこからゴールへ向かう迫力は昨季の武器。「ひとつのプレーや勝負に対して泥臭く、必死になるというのは口を酸っぱくして言ってきた。ただうまいだけの選手、チームになってほしくない」。ゴール前で体を張ったブロックが目立ったのも、こういった守備意識の徹底がある。

 一方、多くのファンが思い浮かべる「攻撃的」とは、やはり「華麗なパス回し」や「大量得点」といった部分だろう。昨季0勝3敗の王者川崎にはこの部分で差をつけられたことも確かだ。指揮官は現状と次のチャレンジにも言及している。

 「ビルドアップに関しては長年、ヤット(MF遠藤)や今ちゃん(MF今野)がいて、この選手にボールを預けておけばなんとかなるというのがあったと思います」

 2人に共通するのは卓越した技術と、ひとりで試合を変える存在感だ。特にG大阪が過去に獲得した9冠は、全て遠藤の在籍時。G大阪の「攻撃的」なイメージは、遠藤によって作られたといっても過言ではない。そのイメージを生かしつつ、今度はチーム全体でスタイルを実現する必要があると認識している。

 「後ろの選手やGKを含めて、判断や立ち位置の改善が必要だと思います。ただ、ビルドアップをすることが目的ではない。FWの動き出し、DFの持ち方、質の高いロングボールがあって、背後に抜け出して1点取れればそれがいい。それを防ぐチームがあるから、ビルドアップが必要になる。前にボールを動かしながら、PA内で勝負する回数を増やしたい。来季の最初から取り組むべきで、そういうプレシーズンだと思っています」

 ボールを保持して主導権を握る、クラブの伝統的に近い「攻撃的」な部分を伸ばす。同時に「攻撃的」な守備から相手をひと刺しする力強さも維持する。その到達点は、相手次第で臨機応変に戦い方を選び、上回っていく万能チームだろう。10月に創立30周年を迎えるクラブに、10個目の星を刻む戦い。そのためのチーム作りを見守りたい。(邨田直人)

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