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無敗3冠への道“最終章”コントレイル、デアリングタクト…牡牝ダブル達成なるか

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産経新聞

コントレイルの過去の成績 1/3枚  日本中央競馬会(JRA)の秋季GI戦線は秋華賞が18日、菊花賞が25日に京都競馬場で行われ、無敗のまま2冠を達成した牡牝の3歳馬がそろって3冠に挑む。秋華賞は4戦4勝のデアリングタクトが史上初となる「無敗の牝馬3冠」に挑戦。菊花賞では6戦6勝のコントレイルが父ディープインパクト以来15年ぶり3頭目となる「無敗のクラシック3冠」を狙う。「無敗3冠馬」の同時誕生なら、歴史に名を刻む偉業だけに注目が集まる。(運動部 佐竹修仁)

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父の伝説 受け継ぐ-コントレイル

 父ディープインパクトが2005年に成し遂げて以来15年ぶり、初の親子での無敗3冠達成はゆるぎないといっていい。前哨戦となる神戸新聞杯は、その強さを改めて見せつける圧巻の勝利だった。道中は徹底したマークにあったが、直線で一瞬のスペースをみつけると、あとは一気に加速。後続に2馬身差をつけて連勝を6に伸ばした。福永祐一騎手は「余力を持って勝つことができたのが何より」と中3週で迎える“本番”を見据える。

 2冠までの道のりは一戦ごとに成長を感じさせるものだった。昨年12月のホープフルステークスでGI馬に仲間入りすると、皐月賞は最大のライバルとされた2歳GI馬サリオスを直線で差し切り、1/2馬身差の勝利。ダービーでは楽に抜け出すと余力を残して2着サリオスに3馬身と差を広げた。それでも、矢作芳人調教師は「まだ遊んでいる感じ」と底知れぬ実力を感じている。

 ディープインパクト最大の特徴、一気の追い込みに、米国2歳女王の血を引く母ロードクロサイトの資質が加わり、トップになりうる器に大きく育った。

 さらに18年にダービー・ジョッキーの座に就いた福永騎手の成熟ぶりがコントレイルの強さを引き出した。「気持ちよく走らせたい。コントレイルがより大きな存在になっていくことを誇りに思う」と、これまでの経験すべてを注ぐ。

 菊花賞は未経験の3000メートルという長丁場。3冠へ唯一の壁となりえるが、2200メートルの神戸新聞杯に快勝したことで、クリアできたと福永騎手は自信を深める。前哨戦後の調整も順調そのもので、陣営は「勝ち続けている馬に課題はない。見つからない」と力強い。

 皐月賞、ダービーでいずれも2着だったサリオスは菊花賞を避けて別路線に回った。最大の悩みは福永騎手がスターホースと言い切るだけあって、ライバル不在ということかもしれない。

 ディープインパクトは05年の菊花賞で最後の直線で抜け出し無敗3冠を手にした。同じシーンが間もなく実現するか待ち遠しい。

秋初戦も 死角なし-デアリングタクト

 史上2頭目の無敗での牝馬2冠になった後、万全の夏を過ごした。北海道や京都、福島の牧場で十分な休養を取り、さらなる成長を遂げた。すべてはただ1頭の挑戦権のある初の無敗3冠を目指すためだった。追い切りを注視していた杉山晴紀調教師は「イメージ通り。順調に調整できてきた。とてもリラックスしている」と自信を漂わせていた。

 注目を浴びてきたわけではなかった。競走馬の競り市であるセレクトセールでも目立たなかった。2歳新馬戦に勝ったものの、平凡な内容だったため、人気は桜花賞まで3戦は2、3、2番目で、ファンからも無敗で3冠を狙えるとは思われていなかった。2戦目のエルフィンステークスで圧勝したとはいえ、桜花賞までわずか2戦しか経験がなかったとなれば、実力が見極められなかったのだろう。

 重馬場の桜花賞で先を行った2歳女王レシステンシアを外から差し切る瞬発力を披露してナンバーワンの座をもぎ取った。オークスでは初の1番人気の重圧をものともせず、ゴール前200メートルで集団をこじ開けて先頭に立って2冠目。

 前走のオークスから5カ月近く間隔が空いた。一戦はさむプランもあったが、ぶっつけ本番を迎えることになった。1冠目の桜花賞でもそうだったように「ぶっつけ本番にマイナスのイメージはない。この馬はもともと間が空くのを苦にするタイプではない」と杉山調教師はいう。

 松山弘平騎手は3週前から追い切りにまたがり、調子を感じ取っていた。「動きは申し分ない。調整は順調にきています」と馬はプレッシャーと無縁だった。迫りくる無敗3冠への挑戦については「全力で乗るだけ」という。

 最大のライバルは、秋華賞と同じ2000メートルのローズステークス(9月20日、中京)を制したリアアメリアだろうが、桜花賞、オークスでは一蹴しており、3冠を阻む相手ではない。

 無敗の2冠でさえ、1957年のミスオンワード1頭しかいない。彼女も成しえなかった3冠目がもう目の前にある。

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