記事詳細

野村克也さん四十九日 克則氏、開幕延期に「親父も野球が見られず残念でしょう」

更新
産経新聞

 選手として戦後初の三冠王に輝き、ヤクルトなどで監督を務めた野村克也さん(享年84)が虚血性心不全のため2月11日に亡くなってから、30日で四十九日を迎える。節目の日に、息子の野村克則氏(46)=楽天1軍作戦コーチ=が心境を明かした。新型コロナウイルスの感染拡大で、父の本葬儀は延期を強いられ、スポーツ界も大きな試練に立たされている。そんな中だが、父の考えを継承していく強い決意を示した。

<< 下に続く >>

 親父が2月11日に亡くなり、30日に四十九日を迎えます。自宅(東京都内)に弔問に訪れる方が多いので、まだ納骨をしていません。親父も家が好きだったから、慌てなくていいと思っています。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、16日に執り行う予定だった本葬儀を延期させていただきました。プロ野球のシーズンオフに行うことを考えています。参列をお考えになっていたファンの方々にお越しいただけるよう、日程を調整します。

 プロ野球は、4月24日の開幕を目指すことが決まりました。親父も、野球が見られないことを残念に思うでしょう。しかし、この状況では仕方がありません。

 楽天の春季キャンプで沖縄・久米島に滞在していたため、最期に立ち会うことはかないませんでした。今は天国で、2017年12月に亡くなった母(沙知代さん)と2人で過ごしているでしょう。

 一言で言えば、親父は偉大な存在。息子であることを誇りに思います。少年時代、遊んだ記憶はほとんどなく、親子で遊園地に行ったこともない。父として接した時間よりも、「野球人の親父」と接する時間が長かったです。

 1996年のヤクルト入団時から、野村監督の下で野球をやってきました。監督の代名詞『ID野球』の土台は、準備の大切さ。私は明大2年時に一塁手から捕手へ転向し、その後にプロ入り。野村監督からは技術論だけでなく、野球人としてどうあるべきかと教わりました。練習に取り組む姿勢で、人間性が分かるとまで言われました。

 「ノムラの考え」は、コーチ業にも生きています。親父が監督を務めていた楽天で、2006年限りで現役を引退。07年、楽天2軍育成コーチとして指導者生活をスタートさせました。当時、野村監督からアドバイスをいただきました。

 「根気が必要だぞ。いかに、選手に寄り添って指導ができるかだ。愛情がないとできない」

 「コーチの役目は選手に気付かせること。気付かせ屋さんだ」

 選手の長所を伸ばし、短所は修正する。抱える課題や、試合に臨む上でのポイントを気付かせるのです。練習では、前向きに取り組んでもらうことを心掛けています。

 私は練習中、選手を鼓舞するような声を張り上げます。練習の積み重ねが成長につながるのですが、単調で、つまらないと感じることもある。だから、少しでも前向きな気持ちで取り組んでほしいです。

 今季、1軍の作戦コーチとして、新任の三木肇監督を支える立場となりました。三木監督は私の4学年下ですが、ヤクルトでは同期入団。監督の意向をうまく選手に伝えるパイプ役となり、チームを円滑に進めたいと考えています。オープン戦では9勝4敗1分け。すごく順調です。

 コロナ禍で開幕がさらに延びました。プロとはいえ、選手はモチベーションの維持が難しい。それでも、置かれた立場を受け入れ、調整を続けてくれています。

 野村野球を継承し、次の世代につないでいくことが仕事。秋には、墓前にいい報告ができるように、チーム一丸となって戦っていきます。

ピックアップ

    注目ニュース

      アクセスランキング

      iza! ソーシャルメディア公式アカウント

      • twitter
      • facebook
      • iza!を読む