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五輪チケット「1枚も当たらない」「家族会議で相談」 当落さまざま

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五輪チケットの抽選結果を知らせるメール。複数枚を申し込んだが全て外れた 1/2枚  2020年東京五輪のチケット抽選当選結果が20日未明に発表された。公式販売サイトには「順番にご案内しております」と、100万人を超える待ち人数が表示され、5月の申し込み開始直後と同様につながりにくい状況に。「1枚も当たらないなんて」と落選に落胆する声も多い中、当選者たちは「世界最高峰の試合を楽しみたい」と声を弾ませた。

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 東京都武蔵野市の会社員、山中礼佳さん(28)は、夫婦2人で上限枚数である60枚分のチケットを申し込んだ。開会式や女子テニス準決勝など、申し込み段階のチケットの価格総額は114万円。抽選結果を見るために午前7時前にサイトにアクセスし、1時間半も待機。結果的に女子テニス準決勝、男子ハンドボール準決勝など6枚が当選、支払額は約12万円にも上った。

 夫も男子ハンドボール準決勝が当選して重複したため、「友人たちと見に行く予定」と話す。女子テニス準決勝は「大坂なおみ選手を見てみたい」と期待を膨らませた。

 小金井市に住む会社員(47)は家族5人、実家の父母2人の計7人で、全員の希望を聞き、申し込める枠の全てを利用して申し込んだ。

 第2希望を含めると、総申し込み枚数は約300枚。申し込み段階のチケットの価格総額は約150万円に上った。開会式や閉会式は当選の確率を高めようと7人分全員が申し込み、他にも日本勢の活躍が期待されるバドミントンや卓球の決勝などのチケットも申し込んだ。

 申し込み金額が高額になるため、当落が判明する前は「全て当たったら、どうしようか」と思っていたが、当たった枚数は17枚。支払い金額は8万円ほどになった。五輪最終日に行われる男子マラソン決勝は、導入された1枚2020円のチケットが6人分当選。しかし、開会式や閉会式は全員が外れた。

 「当たった枚数が案外、多かったので、今から誰がどんな競技を見に行くか、家族会議で決めます」と話していた。

 東京五輪は東京以外でも開催されるため、地元での観戦を楽しみにしている人も多い。

 札幌市の会社員、北川紗希さん(39)は地元・札幌ドームで開催されるサッカー女子予選のチケットに当選。「家族で観に行こうと思っていた本命の閉会式とスケボーは落選したので、セカンドチャンスに期待したい。日本人として誇りに思えるような開会式と閉会式にしてほしい」と話した。

 一方、落選した人の声も相次いだ。

 東京五輪は東日本大震災からの「復興五輪」を掲げ、福島市や仙台市など被災地でも開催する。

 東京電力福島第1原発事故で全村避難となり一部解除された福島県飯舘村の会社員、高橋津矢子さん(58)は、福島市で開催される野球とソフトボールの予選に申し込んだが、すべて落選した。

 かつてソフトボールをしていたという高橋さんは「五輪は復興の希望だが、東京まで行けないので福島の試合を観に行きたかった。朝に落選の連絡が来てがっかり。ぜひ観に行きたいので、次のチャンスに挑戦しようかな」と希望をつないだ。

 3月に亡くなった「五輪おじさん」こと山田直稔(なおとし)さんと長年、共に活動した「副団長」の石川恭子さん(49)=東京都杉並区=は、開会式や柔道など上限の60枚を申し込んだが、全て落選。午前6時ごろにサイトにアクセスすると、約10万人待ちで結果を確認するのに約45分もかかったという。

 石川さんは「大会組織委員会のチケット販売は後手後手で、振り回され続けた。都の税金を多く使っているのに、都民に1枚も当たらないのはおかしい」と憤っていた。

 鳥取市で高校柔道部の顧問を務めている教諭、高橋祐樹さん(49)は柔道決勝のチケットを申し込んだが落選。「淡い期待をしたが、当選は難しかった。当日はテレビ観戦かな」と残念そうに話した。

写真一覧

  • 多くの利用者で混み合う公式チケット販売サイト=20日、東京都千代田区(川口良介撮影)

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