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公明、都構想説明会を延長/反対から推進、疑問解消に腐心 

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公明党の大阪都構想をめぐる主張の違い 1/1枚  大阪市を廃止し特別区に再編する大阪都構想の住民投票(11月1日投開票)に向け、公明党が支持者への説明に腐心している。平成27年の前回住民投票で反対派の急(きゅう)先(せん)鋒(ぽう)だっただけに、今回推進派に転じた経緯について疑問の声が噴出しているためだ。党大阪府本部は説明会の期間を延長するなどして理解を得たい考えだが、通常の選挙と同様に結束した投票行動につながるかは見通せない。

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 ■「当初から賛成」

 「都構想は必要です」。公明大阪市議2人は27日、街宣車で、録音したメッセージを流しながら党所属議員がいない同市阿倍野区を回った。街宣活動は26日に本格始動し、特別区移行後も市独自の住民サービスは維持されることなどをQ&A形式にした音声を拡散している。

 公明は9月初旬から、党員や支持母体である創価学会の会員向けに説明会を開き、府本部が都構想の意義をまとめたDVDを上映している。ただ、動画の冒頭で肥後洋一朗・府議団幹事長が「党として、大阪の都市制度の改革には当初から賛成の立場でした」と切り出すと、参加者らは困惑の表情を浮かべ、ざわつくこともあったという。

 これは無理もないことで、公明は前回住民投票で反対運動の中核を担った上、昨年4月の大阪府知事・大阪市長のダブル選でも都構想実現を目指す大阪維新の会と激しく対立した。

 党関係者によると、動画でいう「当初から賛成」とは、都構想を後押しする大都市地域特別区設置法の制定に協力したことを指す。また、前回の住民投票で反対した理由は「当時の制度案では初期コストに約600億円を要するほか、住民サービスが低下する恐れがあった」(府本部幹部)からだという。

 ■なぜ変わった?

 昨年のダブル選での維新の勝利を踏まえ、公明は同5月、「民意が示された」として都構想推進の方針に転換した。だが理解を得るために説明したくとも、新型コロナウイルスの影響で膝詰め座談会など本来の活動の自粛を余儀なくされ、支持者らへの説明開始は想定より遅れた。

 このため府本部は、市内24区で9月中に終える予定だった説明会を10月も続け、各区5回程度で計約120回開く考えだ。「なぜ賛成に変わったのか、説明を聞きたい」との声が予想以上に多いといい、公明市議は「支持者が抱くモヤモヤを解消しないといけない」と語る。

 説明会では、住民サービスの維持など公明が提案した4項目が協定書(設計図)に盛り込まれ、より良い内容になった-と強調。支持層以外への浸透を狙い「都構想賛成」のポスターやビラも作製した。府本部の土(と)岐(き)恭(やす)生(お)幹事長は「大阪の未来に責任を持って政策を実現することをアピールする」と強調している。

 ■賛成拡大は未知数

 一方、制度案への賛否を問う住民投票に学会は自主投票で臨むため、賛成票がどこまで広がるかは未知数。ある学会関係者は「これまで曲折はあったが、党の立場は分かった」と理解を示し、別の関係者は「維新と対立した経緯もあり、学会員の判断はそれぞれだ」と話す。

 ある公明市議は「いきなり『賛成してください』とはいえないが、丁寧に説明し投票日が近づけば、明確に賛成票をお願いする」と話している。

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