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立民、国民の両党などが合併協議 旧民主党が「左」に傾き帰ってくる?

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産経新聞

党首会談に臨む(左から)国民民主党・平野博文幹事長、玉木雄一郎代表、立憲民主党・枝野幸男代表、福山哲郎幹事長=17日午後、国会内(春名中撮影) 1/1枚 【野党ウオッチ】

 立憲民主、国民民主の両党などが合併協議に入り、旧民主党勢力が1つの政党として再結集する可能性が高まってきた。安倍晋三政権に対抗できる野党の誕生は政治に緊張感を取り戻すうえでも必要だが、今回の再結集は、旧民主党がそのまま復活するわけではない。かつて政権を担った旧民主党よりも、ずっと重心が「左」に傾いた統一野党として戻ってくる可能性があるのだ。

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世間の期待は

 「安倍政権に代わって政権を担いうる政党を築き上げ、次期総選挙での政権交代を現実のものとするため、立憲民主党とともに戦っていただけるようお呼びかけをいたします」

 立民の枝野幸男代表は6日、国民の玉木雄一郎代表、社民党の又市征治党首らと会談し、政党合流を呼びかけた。国民、社民も協議に応じる意向だ。

 しかし、世間の期待はあまり高くない。

 産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が14、15両日に実施した合同世論調査では、3党合流に賛成が37・6%、反対が39・5%で拮抗(きっこう)した。合流後の統一野党に「政権を任せたいと思う」は15・2%にとどまり、「思わない」が66・3%と大多数を占めた。

 期待値の低さは織り込み済み。支持は後からついてくる-。当事者たちは、そんな思いかもしれない。だが、「左」に傾きすぎた統一野党が国民の幅広い層から支持を集めるのは困難なようにみえる。

 なぜ、リベラル政党だった旧民主党以上に、路線が左に偏りそうなのか。理由はいくつか考えられるが、まず統一野党は共産党との共闘に忌避感がなく、むしろ選挙や国会など、あらゆる面で積極的に協力関係を築くとみられることだ。

 「私は京都なので、非常に共産党が強いところで戦ってきた。『自共2大政党制』というところで戦い、共産党の本質はよく分かっているつもりだ。シロアリみたいなものだ。協力したら土台が崩れてくる」

 平成27年11月に前原誠司元外相がそう述べたように、旧民主党には共産との協力をタブー視する空気が少なからずあった。民進党に衣替えした後も「民共共闘」の是非は2度の代表選で大きな争点となった。

共産への忌避感消え

 今では、かつての忌避感は完全に消えたようにみえる。27年以降、3回の国政選挙や地方選での候補者調整を経て、共産党との協力は当然視されるようになっている。今年11月の高知県知事選では、共産党籍の候補者を立民、国民などが全面支援し、保守色が強いとされる野田佳彦前首相も応援演説に入った。

 2点目として、旧民主党時代に活躍した保守系の有力議員が居場所を失い、次々と離脱していったことが挙げられる。若手のホープと目された細野豪志元環境相や長島昭久元防衛副大臣、松本剛明元外相ら、今では自民党側の議員も多い。特に外交・安保分野でリアリズム志向の議員が減ったことで、観念論に傾く悪癖が強まりそうな気配がある。

 第三に、統一野党は現在の党勢からみて、枝野氏ら立民系が主導権を握る可能性が高いことだ。この枠組みに社民が加われば、ますます重心は左側に傾く。

 旧民主党がいったん政権を担うに至ったのは、中間層や無党派層、保守層にも支持のウイングを広げたからだった。今後、統一野党が実現したとして、ふたたび自民を下野に追い込めるほどの広範な支持を勝ち得るかと問われれば、懐疑的にならざるを得ない。(政治部 千葉倫之)

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