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〈独自〉工場用地の地中に大型障害物、賠償求め大阪府などを提訴

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 大阪府などが大阪湾に埋め立て造成した人工島内の工場用地を購入したところ、地中から大型障害物が大量に見つかり、撤去費用の負担や工場の操業延期を余儀なくされたとして、府内の企業が府などに約2億3千万円の損害賠償を求め、大阪地裁に提訴したことが15日、分かった。

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 訴状などによると、原告企業は平成31年2月、事務所兼工場用地として、人工島内の約1万平方メートルの土地を約5億7千万円で購入する契約を府側と結んだ。企業側が令和元年12月に工事を始めたところ、基準を大きく上回る障害物が地中から大量に見つかった。府側には瑕疵(かし)担保責任があり、予定していなかった撤去工事や約半年の操業延期で発生した損害の賠償義務があるとしている。

 この人工島は公共工事で出た建設残土などを埋め立てて造成されており、府側は工場用地については「最大径約30センチ以下」の基準を設けた上で、コンクリート片や岩塊といった障害物を含んだ残土も受け入れている。

 府側は原告側との交渉で、たとえ瑕疵が存在したとしても、土地の売買契約書に記された「免除特約」を根拠に、瑕疵担保責任はないと主張。原告側は、特約は一方的に押し付けられたものであり、「府側が自ら受け入れ基準を定めて造成した土地で、地中障害物の存在を把握できる立場だった」などとして特約は無効だと訴えている。

 15日午前に地裁(田口治美裁判長)で第1回口頭弁論が開かれ、府側は認否を保留し、造成を実施した府の関連法人は争う姿勢を示した。府は取材に「詳細は控えるが、訴訟を通じて主張を明らかにしていく」とコメントしている。

 瑕疵担保責任 売買した物件や土地に契約に含まれないキズや欠陥などがあった場合、売り主は損害賠償や契約解除などの責任を負うとする改正前民法の規定。売り主に過失がない場合でも責任は生じるが、売り主と買い主の合意で免除特約を設けることもできる。令和2年の改正後民法で内容が見直され、「契約不適合責任」という規定に変わっている。

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