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庁舎解体「教訓どう伝える」 遺族の思い複雑 岩手・大槌町

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津波でがれきが散乱する岩手県大槌町の役場庁舎=2011年3月16日(同町提供) 1/1枚 東日本大震災 10年へ

 三陸海岸に面する岩手県大槌町の役場庁舎では、東日本大震災の津波で当時の町長を含め28人の職員が犠牲になった。庁舎は平成31年に解体された。福祉課に勤めていた兄を失った倉堀康さん(37)は、つらい過去を思い出したくないと解体に賛成だったが、今は「町がどう震災の教訓を伝えていくのか分からない」と複雑な思いをのぞかせる。23年3月11日の地震直後、町は正面玄関前に災害対策本部を設置。地震から約30分後、対策本部で対応に追われる加藤宏暉町長や職員を津波がのみ込んだ。

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 亡くなった加藤氏の後を継いだ碇川豊前町長は庁舎の正面玄関など一部を保存する考えだったが、27年に解体を公約に掲げた平野公三町長が碇川氏らを破り初当選。庁舎は震災から約8年後に姿を消した。

 跡地には今、3体の地蔵と献花台が立つ。倉堀さんは「足を運ぶ人は少なくなった。震災が忘れられていると感じるよ」。

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