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徳島に京アニの原画70点残る ファンら続々

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【京都アニメ会社放火事件】作品の原画が展示されている=25日午後、徳島市の「小山助学館」本店(山田哲司撮影) 1/2枚  京都市伏見区のスタジオで放火事件が起きたアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)の作品の原画70点が、徳島市の書店で展示されている。事件で多くの原画が失われたなか、事件直前に届いた貴重な作品ばかり。ファンらが追悼の思いを胸に、京アニの高い技術力を一目見ようと訪れている。

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 ほおを伝う水滴、光に照らされ陰影を帯びた横顔、レース直前の緊張感あふれる表情-。

 徳島市万代町の書店「小山助学館本店」に並んだ、男子水泳部員らの青春を描く京アニ制作の人気アニメ「Free!」の原画の数々。A4判の紙に主要登場人物たちの生き生きとした表情や動きが、細い線で繊細に描かれている。

 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」「ツルネ 風舞高校弓道部」の原画も。後に作業するとみられる担当者に向け、「このcut、原画のニュアンス せんさいにていねいに拾って下さいませ。特に表情、大事にお願い致します」などといったメッセージが手書きされているものもある。

 原画展はファン感謝イベントの一環で、事件前に京アニが企画。各地にあるグッズ取扱店のうちの数カ所で、7月以降に開催が決まっていた。

 20日から始まった小山助学館では、16日ごろに原画が京アニ側から届いた。18日に事件が発生し、同店は中止も検討したが、「京アニのすばらしさを多くの人に知ってほしい」と開催を決定。貴重な原画とあって、県内外から多くの人が訪れている。

 一枚一枚を時間をかけて観賞し、なかには目元をぬぐう人も。徳島市の女性会社員(27)も「原画段階からきれいでこだわりを感じる。事件でこの技術が失われてしまったとしたらとても悲しい」と話した。

 8月31日までで、入場無料。ただ、京アニへのメッセージを記すために会場に置いたノートや、インターネット上には、原画展に危害を加えるといった悪質な書き込みもあり、同店は警察に依頼して警備態勢を強化している。

 日本大の津堅信之講師(アニメーション史)の話「日本のアニメ業界では原画は手描きが主流で、それゆえに一人一人のスキルや個性が問われ、いい人材はスタジオ間で取り合いになる。今回の事件で多くの優秀なアニメーターが犠牲となったことはアニメ業界にとって何事にも替え難い損失だ」

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  • 【京都アニメ会社放火事件】展示作品の関係者メッセージ=25日午後、徳島市の「小山助学館」本店(山田哲司撮影)

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