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【シネマプレビュー】「パリの調香師 しあわせの香りを探して」ほか3本

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産経新聞

映画「パリの調香師 しあわせの香りを探して」の一場面 (C)LES FILMS VELVET - FRANCE 3 CIN?MA 1/4枚  公開中~公開間近の作品から、文化部映画担当の編集委員がピックアップした「シネマプレビュー」をお届けします。

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■「パリの調香師 しあわせの香りを探して」

 パリを舞台に、かつてディオールなど世界中のトップメゾンから依頼が殺到していた天才女性調香師(ちょうこうし)の再起を描いた。お抱え運転手の男性との相棒関係もコミカルに描き、フランスでは興行成績1位にも輝いた。

 主人公のアンヌは仕事のプレッシャーと忙しさから突如、嗅覚障害になり地位も名声も失う。嗅覚は戻ったものの気難しい性格で人との関わりも持たずに暮らしていた。一方、運転手のギヨームは会話のセンスが抜群で匂いを嗅ぎ分ける才能もあった。正反対の2人は最初は衝突するが、やがて協力し合うようになり…。

 軽妙洒脱なやりとりで、大人の人間関係を描いているのが、いかにもフランス映画らしい。そしてふくいくとした香りが画面からも漂ってきそうだ。

 ディオール、エルメスの専属調香師らの協力によって映画化が実現。主演は数多くの映画賞を受賞しているフランスを代表する実力派女優、エマニュエル・ドゥヴォス。監督・脚本はジャーナリストから転身したグレゴリー・マーニュ。

 15日から東京・Bunkamuraル・シネマ、大阪・シネ・リーブル梅田などで全国順次公開。1時間41分。(啓)

■「アンチ・ライフ」

 この“B級”のかぐわしさ。昨今、珍しい。カナダ製のSFホラーサスペンス。ブルース・ウィリス、よくぞ出演した。彼なしでは、味わいに大きく欠けたことだろう。

 疫病が流行した地球から逃げ出す富裕層を乗せた、最後の宇宙船が飛び立つ。だが、船にはある目的のため謎の生命体が持ち込まれていた…。シリアスなトーンだが、「エイリアン」と「アルマゲドン」とゾンビの味わいまで投入。ごった煮感がたまらない。酔いどれだが元軍人という役どころのウィリスは、ウィリスがウィリスを演じているかのよう。あっぱれだ。

 15日から東京・TOHOシネマズ日比谷、大阪ステーションシティシネマなどで全国公開。1時間32分。(健)

■「キング・オブ・シーヴズ」

 2015年、英国ロンドンの宝飾店街から約25億円相当の宝石や現金が盗まれ、逮捕されたのは平均年齢60歳を超える7人の窃盗団という実際にあった型破りな事件を映画化。

 かつて「泥棒の王(キング・オブ・シーヴズ)」と呼ばれたブライアン。一度は裏社会から引退したが、妻が急逝したことをきっかけに悪友たちを集め窃盗団を結成する。

 窃盗団のリーダー、ブライアンを演じたのは名優、マイケル・ケイン。監督は「博士と彼女のセオリー」で英国アカデミー賞を受賞したジェームズ・マーシュ。15日から東京・TOHOシネマズシャンテ、大阪ステーションシティシネマなどで全国順次公開。1時間48分。(啓)

■「43年後のアイ・ラヴ・ユー」

 70歳のクロードは妻に先立たれ、LA郊外に暮らす元演劇評論家。ある日、43年前に別れたかつての恋人で人気舞台女優のリリィがアルツハイマー病を患い、施設に入居したことを知る。クロードはアルツハイマー病患者のフリをして、リリィと同じ施設に入居するが、リリィの記憶からクロードも消えていた…。

 年齢を重ねた人にぜひおすすめしたい心温まる大人のラブストーリー。年齢に関係なく、愛する力と行動力で人生はいつでも輝き出すことを教えられる。

 主演はハリウッドの名優、ブルース・ダーン。監督はスペイン生まれのマーティン・ロセテ。15日から東京・新宿ピカデリー、大阪ステーションシティシネマなどで全国順次公開。1時間29分。(啓)

写真一覧

  • 映画「アンチ・ライフ」の一場面
  • 映画「キング・オブ・シーヴズ」(C)2018/STUDIOCANALS.A.S.-AllRightsreserved
  • 映画「43年後のアイ・ラヴ・ユー」の一場面(c)2019CREATEENTERTAINMENT,LAZONA,KAMELFILMS,TORNADOFILMSAIE,FCOMMEFILM.Allrightsreserved.

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