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新時代の「走る実験室」 未来への希望を感じさせるホンダ初の量産電気自動車

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ホンダ初の量産電気自動車となる「ホンダe」。モダンなスタイルは未来のクルマをイメージさせる=千葉県銚子市(ソニー α7RIV FE12-24mm F2・8GM) 1/6枚  【CARとれんどリターンズ】

 ホンダ初の量産電気自動車「ホンダe」。一目見ただけでEVとわかる斬新なデザインは、未来のクルマのイメージだ。ダッシュボードに並ぶ5枚の液晶パネルは、クルマの情報を余すことなく伝えてくれる。EV時代の到来を前に、ドアミラーやルームミラーはカメラに置き換えられ、シフトレバーもスイッチ式を採用するなど、数々の先進装備を盛り込む。新時代の「走る実験室」ホンダeに試乗した。(土井繁孝)

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郊外のコンビニで充電

 ホンダeのグレードはベーシックの「ホンダe」と「ホンダeアドバンス」の2種類がある。衝突軽減ブレーキなどの安全装備、クルーズコントロールなどの運転支援は、グレードによる差はほとんどない。

 馬力と走行距離は、ベーシックが136馬力の283キロ。今回試乗したアドバンスは154馬力で259キロ。同じバッテリーを使っているので、馬力が上がれば距離が短くなるのは、当たり前だが、これが悩ましいところでもある。

 EVで一番気を使うのが充電だろう。ホンダeは急速充電器を使うと30分で80%の充電が可能というが、実際にはここまではいかない。今回、約500キロを走り、6回充電したが1回の平均で60%ぐらいだろうか。急速充電器によってもスピードの違いを感じた。

 充電スタンドはナビで検索できる。高速のサービスエリアはもちろん、スーパーにもある。意外だったのはコンビニだ。郊外のコンビニに、さりげなく充電スタンドがあるのは新たな発見だった。

 ナビには空き状況も表示される。ただ、到着直前に別のクルマが充電を始めて、悔しい思いをしたこともあった。

 なんせ、1回の充電に30分かかる。待ち時間を合わせると1時間が必要だ。ホンダeの充電の目安は、100キロ走行ごとといったところで、充電場所のチェックは欠かせない。

 政府は2030年代にガソリン車の販売をやめると表明したが、インフラを整備しなければ、EVの普及はおぼつかない。大型連休などの充電スタンドの状況を考えると恐ろしくなる。

滑らかな加速が独特

 ホンダeの走りは想像以上によかった。154馬力というがスタートの鋭さは、300馬力のガソリン車にも負けないレベル。変速ショックのない滑らかな加速も独特だ。

 エンジン音がしない物足りなさは、5枚の液晶パネルが補ってくれる。パネル別に充電状態などの詳細な車両状況が表示できる。車内WiFiも装備され、オンライン会議にも問題なく参加できた。

■新しい挑戦にエール

 今回試乗して、充電以外にストレスを感じることはなかった。約250キロという走行距離もタウンユースに割り切れば、問題ないだろう。コンパクトなボディーも、日本の道路事情にマッチしている。疑問なのは、ホンダeの年間販売台数がわずか1000台ということか。

 EVの製造コストは、エンジン車に比べて割高で、売れば売るほど赤字になるという、笑えない話もあるらしい。

 EVの普及にはまだ時間がかかるが、ホンダeは、未来への希望を感じさせるクルマだ。ホンダの新しい挑戦にエールを送りたい。

写真一覧

  • ダッシュボードに並ぶ5枚の液晶パネルはあらゆる情報を表示できる
  • フロント、リアは統一されたデザインだ
  • コンビニで充電中のホンダe。充電スタンドはナビで検索可能
  • センター2枚のパネルはオーナーの好みに合わせて、写真や動画も楽しめる
  • ホンダeのエンブレム

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