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関空 空港間競争へ国際線を強化 さらなる投資が課題に

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産経新聞

アジアの主な国際空港 1/1枚  インバウンド(訪日外国人客)の利用が急増し、現在の受け入れ能力ではすでに限界を迎えている関西国際空港で、関西エアポートは平成6年の開業以来初となる第1ターミナルの大規模改修に踏み切る。日本の玄関口として役割を果たし、あらゆる航空需要を取り込むためにも、国際線の強化は急務となっている。

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 「政府が目標に掲げる2030年に訪日外国人6千万人が実現した場合も、受け入れ可能になる」

 関西エアの山谷佳之社長は記者会見でそう胸を張った。

 現在、4階の国際線出発フロアの混雑ぶりは深刻だ。時間帯によっては搭乗手続きを待つ外国人が長蛇の列をつくる。一方、JR西日本と南海電鉄の関西空港駅と直通で便利な2階国内線フロアには空きスペースが目立っている。今回計画が発表された改修によって訪日客にとってより使いやすい空港になるはずだ。

 関空は24年ごろから外国人旅客が増加し、総旅客数のうち国際線が78%を占める。国際定期旅客便の数は7年の週438便から、今年の冬ダイヤで週1409便までふくらみ、山谷氏も「関西の観光産業に及ぼす経済効果が大きい空港に成長している」と自負する。

 ただ、路線誘致に向けた空港間の競争は激化している。国内をみると、成田空港は今年10月に運用時間を延長し、令和12年をめどに滑走路の新設を計画。羽田空港は来年の東京五輪・パラリンピックに合わせ、国際線発着枠を来年3月から大幅に増やす。中部国際空港は今年9月に第2ターミナルを開業した。

 海外に目を転じても香港国際空港、韓国の仁川国際空港、シンガポールのチャンギ国際空港など、国際線旅客数が年間5千万人を超える空港がひしめき、欧米などからアジア各地に旅客が乗り継ぐ「ハブ空港」の役割を果たしており、関空の能力は大きく見劣りがする。

 関空の第1ターミナル改修は、大阪・関西万博開催などを控え、ターミナルの規模をそのままにフロア構成を変える急場しのぎにもみえる。万博閉幕後も観光客は増え続けると予想され、競争力をつけるには第1ターミナル改修だけでは不十分だ。

 「次の(総旅客数の)目標は年間5千万人」

 山谷氏は12日に開いた会見でこう宣言した。

 航空会社からは、格安航空会社(LCC)専用で運用している第2ターミナルの拡張や、第3ターミナルの建設を求める意見もあがる中、投資について検討を進める関西エア。訪日客の急増という追い風を生かすことのできる成長戦略が求められている。(牛島要平)

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