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【外信コラム】マーライオンの目 日本製の霊柩車

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産経新聞

2月21日、ミャンマー・ネピドーで、女子学生の葬儀に集まる人たち(ロイター) 1/1枚  人口の9割を仏教徒が占めるミャンマーの葬儀では、寺院を乗せて走っているような日本製の「宮型霊柩(れいきゅう)車」がしばしば利用されている。

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 現地に聞いてみると、実際に葬祭業者らが日本から寄贈を受けたり、買い入れたりしたものだという。「華やかでありつつ、おごそかな雰囲気」があり、高齢者を中心に注目度が高いとのことだ。

 じつは本家である日本で宮型は、華美ではない葬儀を希望する人の増加などから、徐々に需要が減りつつある。葬儀にかける費用が減ったことで、メンテナンス費用が高い宮型は維持が難しくなったという面もあるそうだ。

 全国霊柩自動車協会(東京)によると、加盟会員が保有する宮型は2009年時点で1400台程度だったが、昨年には329台にまで減った。需要減を受けて、日本で使用頻度が減った宮型が仏教徒が多いモンゴルやラオスなどアジアの国で利用されるケースが増えている形だ。

 ミャンマー国内で国軍によるデモ参加者の弾圧が続く中、犠牲者の葬儀の様子を報じるニュース映像などで、この宮型が使われている様子を目にする。日本の霊柩車の意外な輸出先が分かったのと同時に、こうした事態で知ったことに複雑で悲しい気分を拭えない。(森浩)

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