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【主張】総務省の接待問題 首相が綱紀粛正の先頭に

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産経新聞

 総務省幹部がNTTによる高額接待を受けていた問題で、武田良太総務相が8日、中間報告を公表した。谷脇康彦総務審議官が3件、巻口英司国際戦略局長が1件の接待を受けたと認定され、谷脇氏は同日付で官房付に異動となった。事実上の更迭である。

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 武田総務相は谷脇氏について「倫理法令に違反する行為がないか再三確認したにもかかわらず、新たな違反が疑われる行為が確認されたことは甚だ遺憾だ」と述べた。

 国家公務員倫理規程は利害関係者からの接待を禁じている。谷脇氏は東北新社による接待を受けていたことがすでに判明しており、減給処分を受けたばかりだ。

 高級官僚と事業者の不透明な関係が改めて浮き彫りになったことで、違反行為が繰り返される同省の体質に問題があったと疑わざるを得ない。

 同省は事業者による接待について調査を実施するが、谷脇氏は国会でも東北新社以外からの接待は否定していた。それだけに新たな違反行為の発覚は深刻に受け止めるべきで、調査方法の見直しも必要だろう。接待により行政がゆがめられることはなかったか。その検証も必要だ。

 谷脇氏は一貫して通信行政を歩んできた。菅義偉政権が看板政策として掲げる携帯電話料金の引き下げでも、省内で主導的な役割を果たしてきた。そうした人物がNTTと会食を重ねていた事実は重い。行政に対する国民の信頼を揺るがす行為である。

 谷脇氏は国会で「会食では先方が提示した金額を支払った」と釈明したが、倫理規程は公務員が費用の一部を負担しても、それが十分でなければ接待にあたるとして禁じている。割り勘でも1万円を超える場合には届け出が必要で、その届けもなかった。

 谷脇氏が国会答弁や省内の調査で「違反はない」と繰り返したのは虚偽だったと批判されても仕方がない。認識不足が本当なら、これは資質の問題である。

 首相は8日の参院予算委員会で「武田氏にしっかりと真相究明してもらい、総務省を立て直してほしい」と述べたが、総務省や農林水産省で相次いだ接待問題は、政府全体の責任として厳しく認識しなければならない。そのうえで首相は公務員の綱紀粛正の先頭に立ってもらいたい。

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