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【主張】日本とNATO 対中国で共同歩調をとれ

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産経新聞

 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長が、ドイツ・ミュンヘン安全保障会議のオンライン行事で演説し、台頭する中国について「われわれの安保、繁栄、生活様式に大きな影響を与えかねない決定的な問題だ」と懸念を表明した。

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 日本やオーストラリアなどとNATOが「緊密な関係を深めるべきだ」とも語った。

 NATOの主な警戒対象は旧ソ連、ロシアだった。だが、共産党支配の中国が軍事的、経済的に台頭し、南シナ海などで国際法無視の行動を重ねたことから中国を警戒するようになった。2019年の首脳会議で中国の「脅威」を初めて議論し、昨年12月公表の報告書では、中国をロシアと並ぶ「巨大な脅威」と位置づけた。

 ストルテンベルグ氏は演説で中露両国を「自分たちの利益のために(国際社会の)ルールを書き換えようとしている」と批判した。日豪両国と「協力するしかルールに従うよう促せない」と述べ、連携の重要性を訴えた。

 米国を含む、自由と民主主義を尊重する国々がつくる世界最大の同盟であるNATOが、中国の脅威に備え始めたことは心強い。

 NATO加盟の英国、フランス、ドイツなどは日米両国が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」を支持し、航空母艦やフリゲート艦などをインド太平洋へ派遣しようとしている。

 日本はNATOやその加盟国と協力して、中国の脅威を抑え込む努力を重ねていきたい。

 中国の問題行動は南シナ海だけではない。東シナ海の尖閣諸島(沖縄県)を奪おうとしている。自由と民主主義の台湾を併?(へいどん)しようと圧迫を加え、香港を弾圧し、ウイグル人、チベット人、モンゴル人などへの深刻な人権侵害を続けている。

 日本政府は、NATOやその加盟国に対して、尖閣、台湾を含むさまざまな中国問題があることを説いていくべきだ。国際法違反の中国海警法の不当性も知らしめる必要がある。

 人権侵害問題に敏感なのは欧米現代社会の美点だ。ウイグル人弾圧など中国の深刻な人権侵害に対して、日本政府が欧米諸国の政府よりも及び腰なのはおかしい。直ちに改め、問題解決の先頭に立つべきだ。それはNATOとの対中連携強化にもつながる。

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