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【外信コラム】コロナ疲れから団結へ トム・ムーアさんに拍手

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産経新聞

コロナ対策に尽力する医療従事者らを支援しようと巨額の寄付を集めた退役軍人、トム・ムーアさんが2021年2月2日に亡くなった=2020年8月3日、英ハロゲイト(AP) 1/1枚  英イングランドで3度目の「ロックダウン(都市封鎖)」が始まった1月のことだ。マンションの別の部屋から、連日のように大きな物音や叫び声が聞こえてくる出来事があった。

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 これまで他の住人が大きな声を上げることは全くなかったので驚いた。ドメスティックバイオレンス(DV)の可能性も疑い、家主らに相談した。その後、音は収まり、被害も出ていないようなので安心したが、住民が長引く外出制限で精神的に追い詰められているのではないかと心配した。

 知人が住む別のマンションでも最近、同じように奇声を上げて暴れる住民がいるらしい。知人は「昨年12月に新型コロナウイルス変異株の感染が拡大して以降、コロナ禍が収束しない状況にいらだちをぶつけたり、投げやりになったりする人が増えた気がする」と話した。3度目のロックダウン開始以降、外出制限の違反も相次いでいる。

 そんな中、コロナ対策に尽力する医療従事者らを支援しようと巨額の寄付を集めた退役軍人、トム・ムーアさんが今月2日に亡くなった。ムーアさんの功績をたたえ、ジョンソン首相や医療従事者らが翌日夜に一斉に拍手をした。私の家族やマンションの住民らも参加し、街中に拍手の音が響き渡った。コロナ禍で英国民が団結する姿を久々に見た気がした。(板東和正「ロンドンの甃」)

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