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【主張】子供の体力 外遊びの楽しさ伝えたい

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産経新聞

 子供たちは「遊び」を通して、他者と触れ合う楽しさを覚える。

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 しかし、新型コロナウイルス禍で学校の一斉休校や外出自粛が続き、成長に欠かせない外での遊びが多くの子供たちから失われた。

 体力の低下や、けがをしやすくなるなどの弊害も指摘されている。

 緊急事態宣言が再発令中の地域のみならず、子供たちへの一層の配慮が必要だ。外遊びの減少が心身の成長に及ぼす影響について、大人は長期的な視野で対策を取らなければならない。

 特に、学齢期を迎えていない幼児への対応には力を入れるべきだろう。スポーツ庁の調査では、就学以前の運動習慣が、進学後の運動能力に関わることが示されているからだ。

 日本スポーツ協会のウェブサイトでは、互いに距離を保ったまま遊べる「ソーシャルディスタンス(社会的距離)遊び」を紹介している。縄跳びやボールを使って体を動かす遊び、相手に触れずに楽しめる鬼ごっこなど、感染の恐れを大幅に減らせる内容だ。

 子供同士が触れ合うことは何も悪くない。ただコロナ禍のいまは遊び方に工夫が要る。子供が友達との接触や外遊び自体に不安を抱くことがないよう、周りの大人たちは目を配ってほしい。何よりも外で遊ぶことの楽しさを子供たちの意識に根付かせる工夫が、国や教育現場に求められている。

 同庁が昨秋に公表した令和元年度体力・運動能力調査によれば、青少年の運動・スポーツの実施率は、前回東京五輪後の昭和43年度より伸びている。ダンスやウオーキングなども含め、いまの若者がスポーツを幅広く捉えているからだという。

 2度目の東京五輪・パラリンピックの招致決定で、スポーツがより身近になった影響もあろう。

 同じ調査では、15歳と18歳の男女に「何でも最後までやり遂げたいと思うか」と尋ねたところ、体力調査の合計点が高い人ほど「とてもそう思う」と回答する傾向が強かった。運動・スポーツは、長い人生を有意義に生きる上で欠かせない生活習慣であり、楽しみでもあるといえる。

 東京五輪・パラリンピックを控えた代表選手らこそ、最良の模範だろう。体を動かすことで得られる充実感や喜びを、アスリートは大いに語ってもらいたい。

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