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【主張】コロナ緊急事態 宣言延長へ早期の決断を

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産経新聞

 11都府県に発令中の緊急事態宣言は2月7日に期限を迎える。全国的に1日当たりの新型コロナウイルスの新規感染者は減少傾向にあるが、顕著に減ったとはいえない。東京では27日、973人を数えた。

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 世界に目を転じれば米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると感染者の総計が1億人を超えた。昨年11月に5千万人に達してからわずか2カ月半で倍増したことになる。各国で見つかっている変異種の猛威によるとみられ、変異種による感染は日本でも確認されている。

 国内各地で病床の逼迫(ひっぱく)も解消されておらず、とても宣言を解除できる情勢にはない。菅義偉首相は期限の数日前が判断の目安との認識を示したが、決断は早い方がいい。営業時間の短縮要請に応じている飲食店などにぎりぎりで即応を求めるのは酷である。

 西村康稔経済再生担当相は解除の目安として1日の新規感染者が「東京で500人」との数字をあげた。ちなみに昨春の宣言時に解除の基準とされたのは「直近1週間で10万人当たり0・5人以下」だった。東京の人口に換算すると約70人である。

 実際に前回の解除後は東京の新規感染者はしばらく1桁に抑えられ、再拡大時に都が定めた「東京アラート」の発動基準は20人とされた。今回とは、検査数の増加だけでは説明できないほど数値の開きは大きい。

 政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長は宣言の効果は「おそらく今週末から来週初めに分かる」と説明し、「ここ数日で減っているように見えるのは、忘年会の影響がなくなってきたからだ」と分析した。

 東京で1日当たり2000人超が続いたのが忘年会の影響だったとすれば、それは年末に宣言の機を逸した失政の結果だったことになる。とはいえ8日の宣言発令から3週間となり、減少傾向がみられるのは事実だ。効果に期待が見込めるからこそ、宣言の延長を早期に判断すべきだろう。

 強制力を伴わない宣言である以上、感染の収束に向けた国民の理解と協力が欠かせない。そうした最中に自民、公明両党の幹部議員が深夜に東京・銀座のクラブで会食したことが発覚し、菅首相が陳謝した。これが国民にどんな影響を与えるか、自覚と想像力の欠如にはあきれ返るばかりだ。

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