南米チリで制憲議会選 来年中にも新憲法草案の可否を問う国民投票

 【ニューヨーク=平田雄介】南米チリで15~16日、新憲法の草案をつくる議員155人を選ぶ制憲議会選が行われた。6~7月に開会し、最長で1年かけて草案を作成する。来年中にも実施される草案の可否を問う国民投票に向けた一連の手続きが始まった。

 新憲法の制定に向けた動きは、社会格差の拡大に抗議するデモが2019年秋に激化し、国家の国民に対する義務に関する記述が少ない現憲法への批判が高まったことで具体化した。昨年10月の国民投票では約8割が新憲法の制定に賛成している。

 制憲議会選には、政治家をはじめ、学者や法律家、記者、モデル、俳優など経歴も多様な1200人以上が立候補。男女の議員数の均衡を取る仕組みが導入されたほか、17人の先住民枠が設けられるなど、国民の声を公平に反映することに注意が払われている。

 草案づくりでは、抗議デモの要求となっていた教育や健康、年金などの社会保障の充実のほか、警察や中央銀行など国家権力の在り方、先住民の地位向上などが議論される見通し。

 完成した草案が国民投票で否決された場合、ピノチェト軍事政権下の1981年に施行された現憲法が存続することになる。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ