「世界の記憶」改革案を承認、ユネスコ執行委

 【パリ=三井美奈】国連教育科学文化機関(ユネスコ)執行委員会は15日の部分会合で、「世界の記憶」(世界記憶遺産)の改革案を承認した。「政治利用」を狙った申請案件を加盟国が阻止できる新制度が固まった。

 改革は2015年、中国が申請した「南京大虐殺文書」が登録されて以降、日本が強く求めてきた。

 新制度では、▽国が登録を申請▽ほかの国は異議申し立てが可能▽異議が出た案件では、関係国が無期限で対話-の仕組みを定めた。

 対話で決着がつかない限り、審査は棚上げにされる。従来の制度は、個人や民間団体が自由に申請でき、登録までのプロセスで加盟国に発言権がなかった。執行委は21日の全体会合で、改革案を最終決定する。

 「世界の記憶」は、歴史的に重要な文書や映像を登録する制度。17年には、日韓などの民間団体が申請した慰安婦関係資料の登録判断が日本の強い反対を受けて延期され、ユネスコはその後、登録申請の受け付けを中断していた。執行委では来年、「世界の記憶」の登録申請を再開することでも合意した。

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