米韓首脳が5月後半に会談、対北・対日温度差が課題

 【ソウル=桜井紀雄】韓国大統領府は16日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が5月後半に米ワシントンを訪れ、バイデン大統領と会談する予定だと発表した。バイデン氏の1月の就任後、米韓首脳の会談は初めて。朝鮮半島の完全な非核化や恒久的な平和定着の進展に向け、両国間の緊密な協力策などを話し合う見通しだとしている。

 米韓間で詳細な日程を調整中だという。

 対北朝鮮政策の全般的な見直しを進めているバイデン政権に対し、文氏はトランプ前大統領が行ってきた米朝首脳同士のトップ外交の再現を期待しており、対北政策をめぐる温度差を埋められるかが課題だ。

 バイデン氏が16日に他の外国首脳に先駆けて菅義偉(すが・よしひで)首相と会談するなど、米側は日米や日米韓3カ国の連携強化を重視している。

 だが、文氏はいわゆる徴用工や慰安婦訴訟問題で抜本的解決策を示していない上、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出決定に対し、提訴まで検討。日韓関係改善の兆しはなく、日米韓の具体的な協力策を打ち出せるかは不透明だ。

 バイデン政権は、日本やインドなどと中国を牽制(けいせい)する国際的な枠組みの強化を目指している。一方、文政権は、鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相が就任後初の外遊先に中国を選ぶなど、中国との融和に傾いている。対中包囲網への韓国の参加をめぐる駆け引きも加速しそうだ。

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