南シナ海に中国漁船220隻! 海上民兵が配備 尖閣も同様の“襲撃”を受ける危険性 「何が起きても不思議ではない」潮匡人氏

 フィリピンが排他的経済水域(EEZ)内とする、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島周辺に、約220隻もの中国漁船が集結していることが分かった。フィリピン政府は、中国の海上民兵が配備したとみている。先週の米中外交高官会談では、米国が中国による軍事的覇権拡大を強く非難したが、聞く耳を持たないようだ。沖縄県・尖閣諸島が、同様の“襲撃”を受ける危険性もありそうだ。

 「軍事拠点化という明確な挑発行為だ」「侵略をやめ、海洋主権を侵害している船舶を直ちに撤退させるよう中国に求める」

 フィリピンのテオドロ・ロクシン外相は21日、外交ルートを通じて中国側に抗議したとツイッターで明らかにし、深刻な懸念を表明するこうした声明を発表した。

 中国漁船団が最初に確認されたのは3月初旬。フィリピン政府の20日夜の発表では、西部パラワン島バタラザの西約175カイリ(約324キロ)にあるサンゴ礁周辺海域で7日、漁船群が隊列を組んで停泊していたという。人民解放軍に訓練された武装漁民(海上民兵)が乗り込んでいるとみている。

 実は、中国に融和的姿勢を取り続けたバラク・オバマ米政権時代の2016年8月、尖閣諸島周辺の接続水域に、中国海警局の船や200隻以上の中国漁船が押し寄せたことがある。この際も、海上民兵の存在が指摘された。

 米中外交高官会議が18、19日、米アラスカ州アンカレジで行われた。アントニー・ブリンケン米国務長官は「中国による一連の行動は、世界の安定維持の役割を果たす『ルールに基づく秩序』を脅かしている」と非難したが、中国外交トップの楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)共産党政治局員らは猛反発した。自由主義諸国との溝の深さが明確になった。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「中国による暴挙は長期的に避けられず、尖閣諸島でいつ同様のことが起こっても不思議ではない。中国漁船が大挙すれば、尖閣諸島への上陸は阻止できない。日本政府は、自衛隊と米軍との共同訓練だけでなく、早急に法整備に着手しなければならない。欧米が中国に厳しい態度を取っているが、同様の姿勢を示さなければ、有事に周辺国の助けを得られるはずもない」と指摘した。

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