【外信コラム】震災10年後の韓国は… しぼんだ「日本がんばれ」キャンペーン

 2011年3月に東日本大震災が起きたとき、韓国では不思議な風景があった。一部メディアが「日本沈没!」と伝え「不謹慎だ」と世論の批判を受けた後、今度はマスコミを挙げて異例の大々的な日本支援キャンペーンが展開されたのだ。新聞は「がんばれ、日本!」という日本語のロゴで義援金を呼びかけ、テレビは放送局に募金コーナーを設けて義援を訴えた。

 日ごろは反日キャンペーンが得意の韓国マスコミが突然、親日に一変したのだ。彼らは同情とともに日本に対する余裕や自信、そして「韓民族の人類愛」を語っていた。他人の悲劇には無条件で同情する心優しい韓国人は、街を襲う津波のテレビ映像に涙を浮かべ義援金を寄せた。

 当時の武藤正敏・駐韓日本大使は「韓国世論の革命的変化」といって感動したが、この風景は長続きせず月末には急変する。定例の日本の教科書検定で竹島問題がそのままだったため、マスコミは「裏切られた」「恩をあだで返された」などといって元の反日報道に戻り、義援運動もしぼんでしまった。

 結局、革命的変化など起きなかった。10年後の韓国マスコミは「日本がんばれ」キャンペーンは忘れ、もっぱら「フクシマ核事故10年」に焦点をあてて日本たたきに熱を上げている(黒田勝弘)

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