バイデン米大統領就任演説全文(中) 「お互いの声を聞こう」「すべての米国人の大統領に」

 何世紀も昔、私が属する教会(カトリック)の聖人である聖オーガスティン(アウグスティヌス)は、人々は愛という共通目標によって特徴づけられると書いた。私たちが米国人として愛し、米国人たらしめる共通目標とは何だろうか? 私たちはそれをもう知っていると思う。機会、安全、自由、尊厳、尊敬、名誉、そしてそう、真実だ。ここ数週間、数カ月は私たちに強い痛みを伴う教訓を与えた。真実があり、嘘がある。権力と利益のために嘘がつかれた。

 私たち一人一人には市民として、米国人として、そして特に憲法を敬い国を守ると誓った指導者として、真実を守り嘘を打ち倒す義務と責任がある。

 多くの米国民の皆さんが恐怖と狼狽(ろうばい)で未来をみている。雇用を心配している。私の父がそうであったように、人々がベッドに寝そべりながら、医療保険は維持できるだろうかとか住宅ローンは支払えるだろうかと不安になっている。家族のことや将来のこと。あなたがたに確言しよう、分かっている、と。

 だが、内向して党派対立へ引きこもったり、祈り方が自分と違うとかニュースソースが違う人々を信頼しなかったりすることが答えではない。赤(共和党のシンボルカラー)と青(民主党のシンボルカラー)が、地方と都市が、保守とリベラルが競うこの粗野な戦争を終わらせなくてはならない。心をかたくなにするのではなく精神を開放すれば可能だ。わずかな寛容さと謙虚さを示せば、そして、私の母がよく言っていたようにほんの少しの間でも相手の立場に立とうとするならば。

 人生には、どんな運命が待っているのか分からないのものだ。あなたが手助けを必要とすることもあれば、手を貸すよう求められることもある。そうやってお互いのために行動できれば、私たちの国はもっと強くなり、さらに繁栄し、未来に向けた準備ができるようになる。その上で意見が異なっていてもいい。

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