バイデン氏の「お友達政権」 安定感と硬直性のジレンマ

 外交・安全保障分野でも、気心の知れた人物らが要職を占める。

 国務長官に指名されたアントニー・ブリンケン氏(58)は00年代、上院外交委員長だったバイデン氏を補佐。オバマ政権1期目で、バイデン氏の副大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めた。同政権2期目でその後任となったジェイク・サリバン氏(44)は、新政権の大統領補佐官(同)に任じられた。

 米公共ラジオ(NPR)は、ブリンケン氏らの起用は「他国との強固な関係を好む伝統的な外交政策への回帰」だと評論。首脳同士のディール(取引)などを好んだトランプ政権に多かれ少なかれ振り回された国際社会には、一定の安心感を与えそうだ。

 一方でこれらの人々は、バイデン氏に引き立てられてきた「子飼い」といえる。米紙ニューヨーク・タイムズは、バイデン氏に異論をぶつけにくくなるリスクもある、と指摘する。

 女性や黒人、アジア系などのマイノリティー(少数派)を多く起用し、多様性を打ち出したのも新政権の特徴だ。黒人で初めて国防長官に指名されたロイド・オースティン元中央軍司令官(67)は、イラク派遣部隊を率いた際に部下だったバイデン氏の長男ボー氏(15年に死去)と親交が深かったといい、ここにもバイデン政権の“身内意識”の強さが表れているとみる向きもある。(大内清)

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