トランプ氏が国民に「お別れのメッセージ」 次期政権にエール

 【ワシントン=黒瀬悦成】20日に1期4年の任期を終えて退任するトランプ米大統領は19日、国民に向けて「お別れのメッセージ」をビデオで発表した。

 トランプ氏は、約20分間の演説で、この4年間は「最高の栄誉と誇りだった」とした上で「新政権が今週発足する。米国の安全と繁栄、成功を祈る。幸運とご多幸を」と述べ、バイデン新政権にエールを送った。ただ、バイデン新大統領の名前には一度も言及しなかった。

 6日に自身の支持勢力が連邦議会議事堂を襲撃・占拠して5人が死亡した事件に関しては「政治的な暴力は決して許される行為ではない」と非難した。

 トランプ氏はさらに「私たちが起こした運動は始まったばかりだ」と述べ、退任後も政治活動に関与していく可能性を示唆した。

 トランプ氏はバイデン氏の大統領就任式を欠席し、同日早朝にワシントン近郊のアンドルーズ空軍基地から大統領専用機で南部フロリダ州マールアラーゴの別荘に向かう。

 退任する大統領が新大統領の就任式への参加を拒んだのは1869年の第17代アンドリュー・ジョンソン大統領以来152年ぶり。

 トランプ氏はアンドルーズ基地で儀じょう隊や軍楽隊に送られながら赤じゅうたんの上を歩いて専用機に乗り込むという異例の退任式典を計画しており、民主政治を象徴する「円滑な政権移行」を演出する従来の慣例を破る行為だとして批判も出ている。

 従来は対面で引き継がれる、大統領が核攻撃を命じるための機器が入った「核のフットボール」と呼ばれる革製カバンの引き継ぎも、バイデン、トランプ両氏のためにそれぞれ機器を用意し、バイデン氏が大統領に就任した時点でトランプ氏の持つ装置を作動不能にする形で行われるとみられる。

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