露政権、帰国した反体制派ナワリヌイ氏を即時拘束 収監も 欧米諸国から批判

 【モスクワ=小野田雄一】何者かに毒物で襲撃され、ドイツで治療を受けていたロシアの反体制派指導者、ナワリヌイ氏は17日夜(日本時間18日未明)、航空便でロシアに帰国した。露司法当局は同日、過去の事件で執行猶予中だったナワリヌイ氏が定期的な出頭義務を無視したとして、到着したモスクワ郊外の空港で同氏を拘束。当局は同氏の執行猶予を取り消して実刑に切り替える手続きも進めており、同氏はこのまま収監される可能性がある。

 ロシアは今年9月に5年に1度の下院選を予定。ナワリヌイ氏は帰国して反体制派勢力を応援する意思を表明していた。露国内外では、支持率が低迷するプーチン政権が毒物襲撃事件から生還して存在感を高めたナワリヌイ氏の本格的排除に動いたとの見方が強い。

 ナワリヌイ氏の乗った航空機は当初、モスクワ郊外のブヌコボ空港に到着する予定だったが、着陸直前に同じ郊外のシェレメチボ空港に変更された。空港側は「別の旅客機が滑走路からはみ出したため」と説明したが、ブヌコボ空港では多くのナワリヌイ氏の支持者らが出迎えのために集まっていた。露人権監視団体によると、当局側の指示に従わなかったなどとして支持者ら60人以上がブヌコボ空港などで一時拘束された。

 ナワリヌイ氏は離陸前、機内で妻のユリアさんと座る映像とともに「家に帰る」とインスタグラムに投稿。到着後、入国審査カウンターでユリアさんと抱き合った後、待ち構えていた当局側に連行された。

 ナワリヌイ氏をめぐっては、執行猶予を実刑に切り替えるかを決める審理が近く予定されている。イタル・タス通信によると、司法当局は「裁判所の決定まで勾留する」と発表した。

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