トランプ氏は「米民主主義の脅威」 弾劾訴追、超党派で広がる認識

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領が13日、下院で米憲政史上初となる在任中2度目の弾劾訴追を受ける事態となったのは、トランプ氏が昨年11月の大統領選で「不正があった」として自身の敗北を認めず、支持勢力をあおって連邦議会議事堂の占拠事件を引き起こし、米民主主義制度への信頼を大きく損ねたためにほかならない。

 下院の弾劾訴追決議案(起訴状に相当)の採決では、共和党から10人が賛成に回った。このうちチェイニー元副大統領の長女で、将来の共和党の旗手と目される下院共和ナンバー3、リズ・チェイニー議員は「大統領が暴徒をたき付け、暴徒に(行動を)呼びかけ、炎上させた」と指摘し、事件の責任はトランプ氏にあると強調する。

 トランプ氏は、大規模な不正の存在を示す信頼に足る証拠を何一つ提示できていないにもかかわらず、側近らとともに「選挙が盗まれた」と主張し続け、支持勢力に選挙結果に関する誤った認識を拡散させた。

 加えてトランプ氏らは、裁判や集計手続きによって選挙結果が逆転する見通しがないのに、支持勢力に向けて全く逆の幻想を振りまき、結果的に裏切られた支持勢力を議事堂襲撃に駆り立てる結果を招いた。

 連邦議会議事堂への大規模な襲撃は、米英戦争末期の1814年に英軍に焼き打ちされて以来207年ぶり。国内勢力に襲われるのは米史上初めてだ。

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