米下院、トランプ氏解任求める決議案を可決 ペンス副大統領は拒否

 【ワシントン=黒瀬悦成】米下院本会議は12日、トランプ大統領が支持勢力に連邦議会議事堂の襲撃と占拠を扇動したとして、ペンス副大統領にトランプ氏の解任を求める民主党提出の決議案を賛成多数で可決した。ただ、ペンス氏は採決に先立ち、解任は「あしき先例になる」として拒否する書簡を民主党のペロシ下院議長に送付しており、下院は13日にトランプ氏の弾劾訴追決議案(起訴状に相当)の審議に入り、同日中の採決を目指す。

 下院民主党はペンス氏に対し、決議後24時間以内にトランプ氏を解任するか決断するよう求めていた。

 この日の解任要求決議案は、米憲法修正25条の規定に基づき、トランプ氏を「職務の継続が不可能」と見なして副大統領と閣僚の過半数の賛成で同氏を解任し、ペンス氏が大統領代行に就くよう求めていた。

 弾劾訴追決議案をめぐっては、下院で民主党が多数を占める上、共和党からもチェイニー元副大統領の長女で共和党ナンバー3のリズ・チェイニー議員ら少なくとも5人が賛成するとみられ、トランプ氏の訴追は確実な情勢だ。

 下院共和党指導部は12日、両決議案の採決で同党の議員らに「良心に従った投票」を奨励したとされ、賛成に回る議員らがさらに増える可能性がある。

 一方、トランプ氏は12日、訪問先の南部テキサス州で弾劾訴追に関し「いんちきの弾劾だ。米国史上最大の魔女狩りが続いている」と反発した。

 同氏は、自身の発言が支持勢力に議事堂襲撃をけしかけたと非難されている問題については「私は法の支配を信奉する」と主張。首都ワシントンから同州へ出発する直前、記者団に対しては「発言は完全に適切だった」とし、自身の責任を全面的に否定した。

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