キルギス大統領選、元野党指導者が圧勝 大統領制移行へ

 【モスクワ=小野田雄一】中央アジアの旧ソ連構成国キルギスで10日、昨年10月の政変に伴う前倒し大統領選が行われた。イタル・タス通信によると、政変で実権を握った元野党指導者、サディル・ジャパロフ氏(52)が開票率98%の時点で79%超を得票し、圧勝した。暫定投票率は約39%。反対勢力による目立った抗議活動はなかった。

 現行の議会共和制を維持するか大統領制に移行させるかを選ぶ国民投票も同日行われ、約81%が大統領制を支持した。政治制度改革案は、同国で伝統的に続いてきた南北の地域対立を解消するとの名目でジャパロフ氏らが主導。ただ、大統領制移行による強権統治化や腐敗の拡大などの懸念も指摘されている。

 暫定開票結果を受け、ジャパロフ氏は同日、記者会見を開き、政治制度改革を6月1日までに完了させると表明。キルギスに強い影響力を持つロシアについては「戦略的パートナーだ」とし、良好な関係を維持する方針も明らかにした。

 同国では昨年10月の議会選で、中央選管がジェエンベコフ大統領(当時)に近い与党側の圧勝を発表。選挙不正を主張する野党側が政府庁舎を占拠した。ジェエンベコフ氏は辞任。野党勢力の有力者だったジャパロフ氏が実権を掌握した。

 キルギスは1991年に旧ソ連から独立。国内政治は不安定な状態が続き、過去にも政変で大統領経験者2人が亡命した。政治制度も大統領制や議会共和制など変更を繰り返している。

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