文大統領「歴史歪曲禁止法」で保守勢力を一掃 恐るべき“言論弾圧法”…韓国社会主義化で「南北統一」狙う

【朝鮮半島赤化】

 ジョー・バイデン前米副大統領が大統領選で当選確実となったことで、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の目算に狂いが生じた。文氏は「南北統一」をすべてに優先する左翼民族主義者であり、ドナルド・トランプ大統領の「独断専行」に期待していた。

 目先の実利を追求するトランプ氏ならば、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長とのトップ会談で「朝鮮戦争の終結」を宣言し、南北統一の障害である在韓米軍を経費節減のため、さっさと撤退させると踏んでいたのだ。

 しかし、バイデン氏は慎重型である。文氏がどう立ち回ろうともドラスチックな展開はないだろう。正恩氏も今では文氏を完全に見限ってしまった。

 一方で、国内経済も最悪である。

 新型コロナウイルスで個人消費は低迷し、頼みの輸出にも赤信号が点った。自動車の輸出は激減し、サムスンの半導体やスマートフォンも中国企業や米国企業に世界市場を奪われつつある。だが、韓国にはこれら以外に輸出の柱となる商品はない。

 10月16日付の聯合ニュースによれば、実質失業率は9月末で13・5%となり、若年層に至っては25%を超え、「ヘルコリア(地獄の韓国)」という声まで上がっている。

 文政権は今や八方塞がりであり、このままでは次回の大統領選で保守勢力に政権を奪われ、南北統一も果たせないだろう。

 だが、文氏には奥の手が残っていた。

 保守勢力に「親日派」の烙印(らくいん)を押し、「これを断罪せよ」と国民を煽り立てるのだ。現在、韓国国会では与党「共に民主党」が「歴史歪曲(わいきょく)禁止法案」を発議している。

 この法案には、「新聞、雑誌、テレビ、その他の出版物または情報通信網を利用し、展示会、集会などで日本帝国主義の植民地統治を称賛、正当化、支持し、また日本の植民統治を擁護する団体の活動を行うと、7年以下の懲役または5000万ウォン(約470万円)以下の罰金に処する」とある。

 民主主義国家ではあり得ない恐るべき「言論弾圧法」であるが、国会議員の3分の2を与党が押さえており、法案が通る可能性は高い。施行されれば、日本の立場で話をするだけで犯罪となり、保守派や財閥一族の言動をとらえて彼らを投獄することができる。

 社会格差が広がるなかで、取り残された大多数の庶民たちは不満のはけ口として「親日派狩り」に熱狂するだろう。文氏はこのエネルギーを「財閥型資本主義の打倒」へと誘導し、韓国を社会主義化したうえで、北朝鮮との統一を達成しようとするのではないだろうか。

 「日米韓の結束」を唱えるバイデン氏の顔色をうかがい、このところ日本にすり寄る姿勢を見せてはいるが、文氏が自由と民主主義を捨ててでも「南北統一」を目指していることを、われわれは決して見逃してはならない。

 ■松木國俊(まつき・くにとし) 朝鮮近現代史研究所所長。1950年熊本県生まれ。73年慶応大学法学部を卒業し、豊田通商に入社。80~84年ソウル事務所に駐在する。2000年に退社し、松木商事(株)を設立する。韓国問題を長く研究しており、「慰安婦の真実国民運動」初代幹事長。著書に『恩を仇け返す国・韓国』(ワック)、『軍艦島・韓国に傷つけられた世界遺産』(ハート出版)など。監修に、百田尚樹氏著『今こそ韓国に謝ろう』(飛鳥新社)などがある。

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