米中貿易協定1年 バイデン次期政権にらみ秋波 対立長期化に備え貿易圏拡大や経済自立も同時並行

 【大連=三塚聖平】中国は、米次期大統領に就任する見通しとなったバイデン前副大統領への政権移行をにらみ、トランプ政権下で「国交樹立以来最も厳しい局面」(王(おう)毅(き)国務委員兼外相)となった米中関係の改善へ向け秋波を送る。一方で、長期的に米国との対立が続く事態にも備え、自らの影響が及ぶ貿易圏作りや、半導体国産化など中国経済の自立を目指す動きも並行して進めている。

 「中国と米国が新型コロナウイルス対策や経済回復の推進、気候変動への対応などで協力の糸口を見つけることは完全に可能だ」

 王氏は7日、中国に進出する米企業などで構成する米中ビジネス評議会(USCBC)の幹部とテレビ会議形式で会談し、米側に対話の再開を呼び掛けた。トランプ政権を相手にした貿易戦争では守勢に立たされる場面が続いたが、中国側としては経済面での協力をテコにバイデン次期政権との仕切り直しを目指す。

 しかし、米国内の厳しい対中世論を受け、バイデン氏が政権を握っても米中関係の劇的な緊張緩和は見込みにくいとの分析は中国国内にもある。そのため中長期的に米中対立が続くことも見込み、国内外の態勢固めへ着々と手を打つ。

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