サウジ、存在感示せず…アラブ初のG20議長「人権」拭えぬ不信

 【カイロ=佐藤貴生】今年の20カ国・地域(G20)議長国は石油大国サウジアラビアがアラブ諸国で初めて務めた。21~22日開催の首脳会議(サミット)では各国首脳が一堂に会する場を利用し「中東の盟主」を国際的にアピールする狙いだったが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で対面式の開催は見送られ、存在感を発揮できたとは言いがたい。一方で人権侵害への批判が高まるなど、むしろサウジを取り巻く厳しい環境が浮き彫りになった。

 「(新型コロナの感染拡大など)私たちは地球規模の危機に直面している。首脳会議は重要で決定的な成果をもたらすはずだ」。サウジのサルマン国王は21日、首脳会議の開会演説でこう述べた。横にあったのはムハンマド皇太子の姿。次期国王と目される皇太子が内政・外交に大きな権限を握っている実態をうかがわせた。

 皇太子をめぐっては人権弾圧に関与しているとの観測が絶えない。2018年に在トルコのサウジ総領事館で起きた反体制記者殺害事件では犯行を主導したとの疑惑が浮上した。サウジは現在も女性の人権活動家らを不透明な司法手続きで長期間拘束している。

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