露外相、バイデン政権でも「対露政策の変化見込めず」

 【モスクワ=小野田雄一】米民主党のバイデン前副大統領が勝利を宣言した米大統領選について、ロシアのラブロフ外相は12日、「確定結果を待つ」とのロシアの立場を強調した。一方で、バイデン政権が誕生した場合も「米国の対露政策が大きく変わることはない」と、悪化した米露関係の正常化は当面見込めないとの認識を示した。露メディアなどとの会見の発言をイタル・タス通信が伝えた。

 ラブロフ氏は「オバマ米政権で副大統領だったバイデン氏もオバマ氏と類似した外交政策を取ると考えるのが自然だ」と指摘した。オバマ政権は、2014年のロシアによるウクライナ南部クリミア半島併合や16年の米大統領選干渉問題で、対露制裁を発動した。

 また、来年2月に期限が切れる米露間の新戦略兵器削減条約(新START)の延長問題に関し、「ロシアは延長を望むが、米国が拒否する場合、ロシアは条約なしで生きる。ロシアには自国の安全を保障できる全てがある」と述べた。

 新STARTをめぐっては10月、「全核弾頭の凍結」を条件に米国が1年間の暫定延長を提案。ロシアも米国が追加要求をしないことを条件に、延長に応じる用意があるとしている。

 ラブロフ氏はまた、南カフカス地方のナゴルノカラバフ自治州をめぐるアゼルバイジャンとアルメニアの紛争(ロシアの仲介で10日から停戦)について、停戦合意でロシアが行うとされた同自治州での停戦監視活動に「(アゼルバイジャンを支援した)トルコは関与しない」などと述べた。

 紛争に実質的に勝利したアゼルバイジャンは停戦維持にトルコも関与すべきだと主張。しかしロシアは、勢力圏とみなす南カフカスでのトルコの影響力拡大を懸念し、トルコの関与には慎重姿勢を取っている。

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