火事場泥棒的、中国の圧力 香港民主派議員の資格剥奪し15人全員辞職 米大統領選に紛れ「親中派」ほぼ独占

 中国の習近平指導部が、香港立法会(議会)の民主派議員4人の議員資格剥奪を決定した。米大統領選の混乱が続くなか、火事場泥棒的に「香港の自由・民主」を奪い、香港統治を強化する狙いだ。これに抗議して、他の民主派議員15人は全員辞職すると発表した。「東洋の真珠」と呼ばれた香港は、さらに赤く染まりそうだ。

 「『一国二制度』は今日、正式に死亡宣告を受けた」

 抗議辞職を表明した民主派最大政党のトップは11日、悲壮な表情でこう語った。

 中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)常務委員会は同日、「香港独立」を支持したり、外国に香港への干渉を求めたりした香港立法会(議会)の議員は資格を剥奪するとの決定を採択した。

 中国共産党序列3位の栗戦書・全人代常務委員長(国会議長)は同委員会で、「国家の安全や香港の秩序を守る重要な立法だ」と主張した。

 香港政府はこれを受け、民主派の現職議員4人の議員資格を即日剥奪した。4人は、来年9月に延期された立法会選で「外国勢力に香港への干渉を求めた」などとして立候補資格を認められなかった議員ら。中国共産党政権の暴挙に、他の民主派議員も抗議辞職すると発表した。

 現立法会(定数70)は41議席を持つ「親中派」がほぼ独占することになり、民意を反映する立法会の機能は事実上マヒする。6月施行の香港国家安全維持法(国安法)によって進む「一国二制度」の形骸化がさらに加速しそうだ。

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