トランプ大統領が苦戦した理由 「郊外の白人女性」が崩れた

 【どうなる?日米関係 米大統領選】

 このコラムが出るころには、米国大統領選の開票は、かなり進んでいることだろう。例年なら決着がついていると思うが、もめているかもしれない。

 だが、民主党のジョー・バイデン前副大統領が勝った場合はもちろん、共和党のドナルド・トランプ大統領が逆転勝利したとしても、今回の総括は現職である「トランプ氏の苦戦だった」ということに変わりない。

 なぜなら、米大統領選では、現職が圧倒的に有利だ。

 第二次世界大戦後に限っても、選挙で選ばれた大統領の2期目は、現職の「6勝2敗」である。ドワイト・アイゼンハワー、リチャード・ニクソン、ロナルド・レーガン、ビル・クリントン、ジョージ・ブッシュ(子)、バラク・オバマの各氏は、無事に大統領に再選された。ジミー・カーター氏と、ジョージ・ブッシュ氏(父)だけが敗北している。

 勝ったなかで苦戦したのは、不必要で評判の悪い戦争(=イラク戦争)を始めたブッシュ氏(子)だけで、他は楽勝だった。

 現職で敗北した2人は経済不振に加えて、相手がレーガン氏と、クリントン氏と、飛びっきり魅力的だった。しかも、副大統領候補が、ウォルター・モンデール氏と、ダン・クエール氏で、相手方のブッシュ氏(父)や、アル・ゴア氏と比べて見劣りした場合だ。

 そういう観点からいけば、今回は経済は好調であり、副大統領候補のマイク・ペンス氏もまともなので、客観的にはトランプ氏に死角はなかったのである。

 トランプ氏が楽勝できなかったのは、新型コロナウイルスの影響もあるが、前回投票した有権者の多くを失ったからだ。特に、大きく崩れたのは「郊外の白人女性」だといわれる。

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