北朝鮮の「怪物」ICBM、トランプ氏との親交の裏で改良

 火星15の射程は、米本土全域を収める推定1万3千キロ以上だが、弾頭部を300キロ程度と想定した場合に限られる。核弾頭を安定的に大気圏に再突入させるのに適した600キロに増やせば、射程は9千キロ台に落ち米西海岸にしか届かない。

 金氏は2017年11月に火星15の発射で「国家核戦力の完成」を宣言し、翌年からトランプ氏との直接交渉に入ったが、実際にはワシントンを脅かす核兵器は手にしていなかった。

 今回、巨大なICBMを見せつけることで、対米関係の破綻を招くICBM発射という「レッドライン」を越えずに、11月の米大統領選後の展開次第では米首都を狙ったICBMを試射できるというメッセージを改めて米側に突きつけた。

 推進力の向上を可能にしたのがロケットエンジンの改良だ。北朝鮮は昨年12月、北西部の東倉里(トンチャンリ)の西海(ソヘ)衛星発射場で2回にわたって「重大な実験」を行ったと公表。「米国の核の脅威を制圧する戦略兵器開発に適用される」と表明した。エンジンの燃焼実験だったとみられ、金氏は「世界は遠からず、新たな戦略兵器を目撃する」と予告した。

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