トランプvsバイデンの言葉遊びの陰で庶民は破産秒読み

 さて、トランプ、バイデン両氏の直接対決はあと22日の1回だけだが、コロナ問題と並んで論じなければならないのが経済だ。アメリカ経済、特に庶民の生活はいよいよ限界に近づいている。ちょうど筆者が世話になってきた仕立て業者のボブから電話があり、「ついに来るべきときが来た。店を畳むことにした。仕立ての仕事は家で続けるから、必要があったら連絡してほしい」と言う。ボブの妻はがんを患い、治療を続けている。もちろん多くのカネがかかる。ボブの収入が減れば、妻の命も削られる。ヘアサロンを経営するジェニーも苦しい生活を嘆いていた。せっかく人気を得て繁盛し、営業を3店に広げていたが、それが仇になった。最近、無理して3店を再開したが、感染を恐れることと、客自体の懐が寂しくなったことで、閑古鳥が鳴いている。

 庶民の経済が苦しくなれば、社会の治安も悪化する。なかには、ミシガン州知事を暗殺しようとしたグループのように、暴力や革命によって社会を変えようとする集団も出てくるだろう。コロナ対策、経済対策を正しく行うこと自体が法と秩序を守ることになる。政府が提案した1兆8000億ドル(約200兆円)の経済対策は、いつ国民の手に届くのか。共和党と民主党がワシントンの戦いを続ければ続けるほど、国民の間にはワシントン不要論が広がっていくことになる。

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