米大統領選 トランプ氏はウイルス「陰性」 激戦州で選挙集会を再開

 【ワシントン=黒瀬悦成】新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の主治医は12日、トランプ氏がウイルス検査で陰性となり、「他者に感染させる恐れがなくなった」と発表した。トランプ氏は同日、感染で中断していた支持者集会を激戦州の南部フロリダ州サンフォードで再開した。同氏は「新型コロナを撲滅し、経済を立て直し、過激な左翼から米国を守る」と述べ、11月3日実施の大統領選での再選に向け支持を訴えた。

 トランプ氏は集会で、民主党が知事を務める州で経済活動の再開が遅れていることに関し「州の経済に甚大な損害を与えている」と批判したほか、大統領選の民主党候補、バイデン前副大統領について「過激なグローバリストたちの言いなりだ。民主党はアメリカンドリームを社会主義的な悪夢に変えたがっている」と主張した。

 集会はサンフォードの空港で行われ、数千人の支持者がソーシャル・ディスタンス(社会的距離)を取らずに密集し、トランプ氏に熱烈な声援を送った。

 政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」がまとめた主な全国世論調査の平均支持率(12日)はトランプ氏が41・6%、バイデン氏は51・8%。フロリダや東部ペンシルベニアなど主な激戦州6州の平均支持率もトランプ氏44・5%、バイデン氏49・3%とトランプ氏が追う展開となっている。

 調査機関ピュー・リサーチセンターが9月30日~10月5日に実施した全米世論調査では「両候補のどちらが経済政策で適切な判断をするか」の質問に52%がトランプ氏と回答し、バイデン氏の51%をわずかに上回った。だが、新型コロナ対策では57%がバイデン氏の方がうまく対処すると答え、トランプ氏の40%を大きく上回っている。

 調査はトランプ氏が2日に新型コロナに感染し入院した期間に実施されており、同氏の感染は有権者にマイナスイメージを与えた可能性が高い。

 トランプ氏が選挙運動の再開を急いだのは、「新型コロナの克服」を身をもって示し、大統領選の焦点を「トランプ氏の新型コロナ対策への信任投票」から得意の「経済再建」に戻し、バイデン陣営に反撃する契機をつかむためだ。

 トランプ氏はこの日の集会で、感染前と同様に1時間以上にわたり熱弁を振るい、「完全復活」を印象付けた。

 トランプ氏はフロリダ州に続き、13日にペンシルベニア州、14日に中西部アイオワ州、15日に南部ノースカロライナ州と、4日連続で激戦州4州で集会を開き、投開票日までの残り3週間で追い上げを図りたい考えだ。

 一方、バイデン氏も12日、中西部オハイオ州の2カ所で集会を開き、「トランプ氏は大統領を長く務めるほど一層無謀になっていく」と述べ同氏の新型コロナ対策を批判した。

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