米大統領選・現場をゆく(中)「ワクチン完成ならトランプ」コロナ禍に揺れる有権者

難局にある事業者

 ワシントンのビジネス街で韓国料理店を経営するケビン・リー氏(50)は「新型コロナ危機には誰が対応しても難しかったのではないか」と語り、複雑な心境をのぞかせる。

 客が20人も入れば満席となる小さな店だが新型コロナ流行前は繁盛し、従業員7人を雇った。だが在宅勤務で客足が減り、3~7月は休業。従業員を1人に減らして8月に再開したが、売り上げは以前の1日平均3500ドル(約37万円)から数百ドルに急減した。

 頼りは政府の支援だ。休業補償として支払われた一時支給金と小規模事業者向け融資で難局をしのぐ。

 米政府は3月、中小企業の給与支払いを肩代わりする特例融資制度を盛り込んだ総額2兆2千億ドル(230兆円)の経済対策を成立させた。家計への現金給付や、失業給付の増額も実施し、経済への悪影響を抑えようとしてきた。

 だが、こうした対策は7月末から順次、期限切れを迎え、中小事業者団体の全米独立事業者連盟(NFIB)は9月、政府による支援継続を求める声明を出した。すでに倒産は高水準で推移していたが、事業を継続する中小事業者も「20%超が経営をあと半年続けられると考えていない」とアンケートで判明したからだ。政府は追加対策を急ぐが景気は綱渡りの状態だ。

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